5~17歳の10人に1人がADHD/米国調査結果

提供元:ケアネット

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公開日:2024/08/19

 

 米国疾病予防管理センター(CDC)下の組織である国立衛生統計センター(NCHS)は、2024年3月に米国における注意欠如・多動症(ADHD)に関する調査結果を発表した。この報告書によると、2020~22年にADHDと診断された5~17歳の子供の割合(有病率)は11.3%だったという。

 その他の主な結果は以下のとおり。

・5~17歳では、男児(14.5%)のほうが女児(8.0%)より有病率が高く、この傾向は5~11歳と12~17歳の年齢別においても一貫していた。
・5~11歳の有病率(8.6%)よりも、12~17歳の有病率(14.3%)のほうが高かった。
・有病率は、すべての人種において、5~11歳よりも12~17歳のほうが高かった。
・5~17歳の子供のうち、黒人の子供(10.8%)やヒスパニック系の子供(8.9%)よりも白人の子供(13.4%)のほうが有病率が高かった。
・世帯収入が上がるにつれてADHDの有病率は減少する傾向があり、5~17歳の有病率は世帯収入が米国貧困水準の100%未満の場合は14.8%だったが、200%以上では10.1%となった。世帯収入の増加とともにADHDの有病率が減少するパターンは、いずれの年齢層の子供にもみられた。
・5~17歳の子供では、ADHDの有病率が最も高かったのは公的保険に加入している子供(14.4%)で、最も低かったのは無保険の子供(6.3%)だった。

(ケアネット 杉崎 真名)