肥満症に対するチルゼパチド、4月11日に発売/リリー・田辺三菱

提供元:ケアネット

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公開日:2025/03/25

 

 日本イーライリリーと田辺三菱製薬は、持続性GIP/GLP-1受容体作動薬チルゼパチド(商品名:ゼップバウンド皮下注アテオス)について、3月19日に「肥満症」を効能または効果として薬価収載されたことを受け、4月11日に発売すると発表した。

 チルゼパチドは、グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド(GIP)とグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)の2つの受容体に作用する持続性GIP/GLP-1受容体作動薬。天然GIPペプチド配列をベースとした単一分子が、GLP-1受容体にも結合するように改変され、選択的に長時間作用するため週1回投与が可能。

 本剤は、1回使い切りのオートインジェクター型注入器アテオスにより、週1回皮下注射で投与される。あらかじめ取り付けられている注射針が、注入ボタンを押すことで自動的に皮下にささり、1回量が充填されている薬液が注入される。患者さんが注射針を扱ったり、用量を設定したりする必要はない。

 また、本剤の用量は2.5mg、5mg、7.5mg、10mg、12.5mg、15mgの6規格が用意され、患者さんの状態に応じ使い分けができる。通常、成人にはチルゼパチドとして週1回2.5mgの用量から開始し、4週間の間隔で2.5mgずつ増量し、週1回10mgを皮下注射する。なお、患者さんの状態に応じて適宜増減するが、週1回5mgまで減量、または4週間以上の間隔で2.5mgずつ週1回15mgまで増量できる。

<製品概要>
一般名:チルゼパチド
販売名:ゼップバウンド皮下注 2.5mg/5mg/7.5mg/10mg/12.5mg/15mgアテオス
効能または効果:肥満症。ただし、高血圧、脂質異常症または2型糖尿病のいずれかを有し、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られず、以下に該当する場合に限る。
・BMIが27kg/m2以上であり、2つ以上の肥満に関連する健康障害を有する
・BMIが35kg/m2以上
用法および用量:通常、成人には、チルゼパチドとして週1回2.5mgから開始し、4週間の間隔で2.5mgずつ増量し、週1回10mgを皮下注射する。なお、患者の状態に応じて適宜増減するが、週1回5mgまで減量、または4週間以上の間隔で2.5mgずつ週1回15mgまで増量できる。
薬価:
ゼップバウンド皮下注2.5mgアテオス 0.5mL1キット 3,067円
同5mgアテオス 同 5,797円
同7.5mgアテオス 同 7,721円
同10mgアテオス 同 8,999円
同12.5mgアテオス 同 10,180円
同15mgアテオス 同 11,242円
製造販売承認日:2024年12月27日
薬価基準収載日:2025年3月19日
発売予定日:2025年4月11日
製造販売元:日本イーライリリー株式会社
販売元:田辺三菱製薬株式会社

(ケアネット 稲川 進)