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新規抗血小板剤Ticagrelorがクロピドグレルとの比較試験で心血管死と心筋梗塞を抑制する

アストラゼネカ株式会社は3日、米国アストラゼネカ社が行った、急性冠症候群患者を対象とした第III相並行群間比較試験であるPLATO試験(A Study of Platelet Inhibition and Patient Outcomes)において、Ticagrelorがクロピドグレルと比較して大出血リスクを増加させることなく(Ticagrelor 11.6% vs. クロピドグレル11.2%、p=0.43)、主要評価項目である心血管イベント発症リスク(心血管死、心筋梗塞、脳卒中)を有意に抑制したと発表した(Ticagrelor 9.8% vs. クロピドグレル11.7%〔12ヵ月経過時点〕、相対リスク減少率16%、95%信頼区間 0.77~0.92、p

偏頭痛薬「ゾルミトリプタン」の経鼻剤開発に着手

株式会社 新日本科学は3日、偏頭痛薬「ゾルミトリプタン」の経鼻剤開発に着手したと発表した。これは同社が完成させた、患者が薬剤を鼻から容易に、そして確実に投与でき、且つ、薬物が効率よく吸収され薬効が速やかに発現する独自の製剤技術(μco system;ミューコ システム)と医療用具(デバイス)を利用するもの。既に、このμco systemを応用して、制吐作用を有するグラニセトロン経鼻剤(開発コード:TRG)の臨床第II相試験において、優れた薬効と高い安全性が確認されているとのこと。

稀少疾患デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療薬(イデベノン)の臨床第3相試験開始

 武田薬品工業株式会社は3日、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(Duchenne Muscular Dystrophy、以下「DMD」)治療薬としてSanthera Pharmaceuticals Ltd(本社:スイス、以下「Santhera社」)と欧米にて共同開発を実施中の同社創製品イデベノン(一般名、開発コード:SNT-MC17)について、臨床第3相試験を開始したと発表した。

インフルエンザだけじゃない!―赤ちゃんを脅かす秋冬の感染症

 8月27日、大手町ファーストスクエアにて開催された「周産期医療最前線 ―インフルエンザより早く来る!ママの知らないRSウイルス感染症」セミナーの第2報をお届けする。福島県立医科大学の細矢光亮氏は、RSウイルス(RSV)感染症の特徴や疫学、治療について述べ、罹患しやすい2歳未満の乳幼児の状況に加え、後年に及ぼす影響に関しても言及した。

【書籍紹介】『銀行に見殺しにされないための十箇条』―資金ショート危機から生還した病院

著者の井村健司氏(医療法人財団 暁 あきる台病院 副院長・企画室長)は、一昨年来、自院の経営がショートに向かっている兆候に気づき、さまざまな経営改善策を断行するとともに、最終的にはメインバンクからの決別を決意、某信用金庫の協力のもと、今春、8億円余りのリスケジュールを断行した。自院の経営状況と銀行の関係を包み隠さずオープンにすることで、同じような中小病院、中小企業が、メガバンクの横暴、無関心に繰り占められ、健全化への道が閉ざされている現実を世間に知らしめようと決意した。資金繰りに困っている病院、中小企業経営者必読の書。

米国FDAが向精神病薬SAPHRISを承認

米国シェリング・プラウ・コーポレーションは、SAPHRIS(一般名:asenapine)舌下錠の成人統合失調症および精神症状の有無を問わない成人双極I型障害に伴う躁病または混合エピソードの急性期治療に対する承認を米国食品医薬品局(FDA)より取得したことを発表した。SAPHRISは、第一選択薬として使用することができ、また、両適応について同時に初回承認された最初の向精神病薬。28日に、同社の日本法人が報告した。

新規経口抗凝固剤ダビガトラン エテキシラートは、ワルファリンに比べ脳卒中の発症予防で優れ、出血も少ない

日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社は31日、脳卒中予防でのダビガトラン エテキシラートの有用性を検討した大規模臨床試験RE-LYの結果を発表した。試験結果はダビガトランが、有効性、安全性とも、対照としたワルファリンに対する優越性を示すものであり、ダビガトランは治療域に維持されたワルファリンと比べ、出血性を含む脳卒中または全身性塞栓症の発症リスクと、生命を脅かす出血および頭蓋内出血の発症を有意に低下し、血管死(出血死を含む)を有意に減少することがわかったという。

2型糖尿病治療薬「SYR-322」の心血管系リスク評価追加試験にFDAが合意

武田薬品工業株式会社は28日、米国の武田グローバル研究開発センター株式会社が、2型糖尿病治療薬として米国にて販売許可申請中のDPP-4阻害薬SYR-322(一般名:alogliptin)について、米国食品医薬品局(以下、FDA)より、心血管系リスク評価の追加試験(EXAMINE試験)デザインに関し合意を得たと発表した。

フェマーラの5年投与が術後療法としてタモキシフェンよりも優れる

 スイス・ノバルティス社は、閉経後早期乳がん(ホルモン感受性)の患者に対する術後の「フェマーラ(一般名:レトロゾール)」の5年投与は、タモキシフェンに比べ至適な治療法であることを立証するデータがThe New England Journal of Medicine誌に掲載されたと発表した。ノバルティス ファーマ株式会社が28日に報告した。

インフルエンザより早く来る!―予防の一歩は『知る』ことから

8月27日、大手町ファーストスクエアにて開催された「周産期医療最前線 ―インフルエンザより早く来る!ママの知らないRSウイルス感染症」セミナー(主催:アボット ジャパン株式会社)について、2回に分けてお届けする。東京女子医科大学の楠田聡氏は、2歳未満の子を持つ母親の、RSウイルス(RSV)に関する意識調査の結果を発表した。