ファイザー製ワクチン有効性、3回接種vs.2回接種/Lancet
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンBNT162b2(Pfizer/BioNTech製)の3回接種は、2回接種(5ヵ月以上前に接種完了)と比較して、COVID-19の重症化予防に有効であることが認められた。イスラエル・Clalit Research InstituteのNoam Barda氏らが、同国半数超の国民が加入する健康保険データを基に解析を行い報告した。多くの国でSARS-CoV-2のデルタ(B.1.617.2)変異株によるCOVID-19の再流行が発生しており、これらの国では、経時的に免疫が減弱しデルタ変異株に対する有効性が低下する可能性があるため、ワクチン3回目接種を検討している。Lancet誌オンライン版2021年10月29日号掲載の報告。 研究グループは、イスラエル国民の半数以上が加入している同国最大の医療保険組織「Clalit Health Services」のデータを用い、2020年7月30日~2021年9月23日にBNT162b2ワクチンの3回目接種を受けた人(3回接種群)、ならびに人口統計学的および臨床的特徴をマッチングさせた3回目ワクチン未接種者(対照群)について解析した。 適格基準は、5ヵ月以上前に2回接種を完了しており、SARS-CoV-2感染歴がなく、直近3日以内に医療施設を受診していないこととし、医療従事者、長期療養施設の居住者および自宅療養者は除外された。