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2024/07/10
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整形外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:13

国内初、自己投与可能なメトトレキサート皮下注製剤「メトジェクト」承認/エーザイ

 エーザイと日本メダックは、2022年9月26日付けのプレスリリースで、抗リウマチ剤メトジェクト皮下注7.5mgシリンジ0.15mL、同10mgシリンジ0.20mL、同12.5mgシリンジ0.25mL、同15mgシリンジ0.30mL(一般名:メトトレキサート[MTX]、以下「メトジェクト」)について、関節リウマチの効能または効果で製造販売承認を取得したと発表した。  メトジェクトの承認は、日本メダックが国内で実施した有効性と安全性についてMTX経口剤と比較する、二重盲検期ならびに継続投与期からなる臨床第III相試験(MC-MTX.17/RA試験)の結果に基づく。本試験の二重盲検期において、MTX未治療の関節リウマチ患者102例を対象に、メトジェクト7.5mg/週あるいはMTX経口剤8mg/週が12週間反復投与された。主要評価項目である12週後のACR 20%改善率(米国リウマチ学会[American College of Rheumatology]作成の関節リウマチの臨床症状改善度の基準)は、MTX経口剤群51.0%に対してメトジェクト群59.6%であり、同程度の有効性が認められた。二重盲検期における副作用発現率は、メトジェクト群25.0%、MTX経口剤群34.0%、主な副作用(発現率5%以上)は、メトジェクト群で口内炎5.8%、MTX経口剤群で悪心12.0%、口内炎6.0%であった。

ハイテク靴下で高リスク患者の転倒を予防

 米国では年間70万~100万人の患者が入院中に転倒を経験する。転倒はさらなる健康悪化のきっかけとなることが多い。しかし、これまで転倒減少につながる有効な方法はほとんどなかった。こうした中、入院患者がベッドから起き上がろうとすると、ソックスに内蔵された圧力センサーが反応してアラートを送信する「スマートソックス」が入院患者の転倒防止に有効である可能性を示した新たな研究結果が報告された。米オハイオ州立大学ウェクスナー医療センターのTammy Moore氏らによるこの研究結果は、「Journal of Nursing Care Quality」に8月19日掲載された。  この研究では、転倒リスクの高い入院患者569人がスマートソックスを履いて過ごした。スマートソックス以外の転倒予防システムは使用されなかった。スマートソックスは、内蔵されたセンサーが患者の立ち上がろうとする動きを検知して、最も近い位置にいる3人の看護師にウェアラブル型のスマートバッジを介してアラーム音で警告するというシステムだ。バッジを付けた看護師が患者の部屋に入ると、アラームは自動的に解除される。警告を受けた看護師が1分以内に一人も対応しなかった場合には、次に近い場所にいる3人の看護師に警告が伝えられる。それでも90秒以内に誰も対応しなければ、スマートバッジを装着している全ての看護師に警告が発信される。

骨を強くする効果が見込めるチーズとは?

 ヤールスバーグチーズのスライスを毎日2枚ほど食べるだけで、骨粗鬆症を予防できる可能性のあることが、ノルウェーの小規模研究で示唆された。研究を実施したスケッテン医療センター(ノルウェー)のHelge Einar Lundberg氏らは、「こうした骨に対するチーズの効果はヤールスバーグチーズのみで得られ、1日当たり57gの摂取で骨の健康を守るには十分と思われる」と報告した。この研究結果は、「BMJ Nutrition, Prevention & Health」に8月2日発表された。  ヤールスバーグチーズとは、ノルウェー東部のヤールスバーグ産の牛乳から作られた、マイルドなセミソフトチーズのこと。Lundberg氏によると、ヤールスバーグチーズとカマンベールチーズは含有する脂肪分やタンパク質が似ているが、ヤールスバーグチーズは、メナキノン(MK)とも呼ばれるビタミンK2を豊富に含む点がカマンベールチーズとは異なる。中でも、ヤールスバーグチーズに含まれる特定の細菌種が産生する長鎖MK-9とMK-9(4H)が豊富だという。MK-9(4H)を産生する細菌は、1, 4-ジヒドロキシ-2-ナフトエ酸(DHNA)と呼ばれる物質も産生する。DHNAは複数の研究で、骨がもろくなるのを防ぐとともに、骨形成における中心的な役割を担うタンパク質(オステオカルシン)の増加をもたらすことが示されている。

前十字靱帯損傷、リハビリより外科的再建術が有効/Lancet

 膝関節の不安定性による症状が持続している非急性期の前十字靱帯(ACL)損傷患者の管理法として、外科的再建術はリハビリテーションと比較して、臨床効果(KOOS4)が優れ費用対効果も良好であることが、英国・オックスフォード大学のDavid J. Beard氏らが実施した「ACL SNNAP試験」で示された。研究の成果は、Lancet誌2022年8月20日号で報告された。  ACL SNNAP試験は、膝関節の不安定性の症状が持続する非急性期のACL損傷患者において、再建手術と非外科的治療のどちらが最適な管理法であるかの検証を目的とする実践的な無作為化対照比較試験であり、2017年2月~2020年4月の期間に、英国の29ヵ所の国民保健サービス(NHS)セカンダリケア病院の整形外科で参加者の募集が行われた(英国国立健康研究所[NIHR]医療技術評価計画の助成を受けた)。

MTX維持療法中のolokizumab、関節リウマチの改善率は?/NEJM

 メトトレキサート(MTX)による維持療法を受けている関節リウマチ(RA)患者において、インターロイキン-6(IL-6)を直接の標的とするヒト化モノクローナル抗体であるolokizumabを併用すると、12週の時点における米国リウマチ学会基準の20%の改善(ACR20)の達成に関して、プラセボと比較して優越性を示し、ヒト型抗ヒトTNF-αモノクローナル抗体アダリムマブに対し非劣性であることが、オーストリア・ウィーン医科大学のJosef S. Smolen氏らが実施した「CREDO2試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌2022年8月25日号に掲載された。

人工関節置換術後のVTE予防、アスピリンvs.エノキサパリン/JAMA

 股関節または膝関節の変形性関節症で人工関節置換術を受けた患者における静脈血栓塞栓症(VTE)の予防では、アスピリンはエノキサパリンと比較して、90日以内の症候性VTEの発現率が統計学的に有意に高く、死亡や大出血、再入院、再手術の頻度には差がないことが、オーストラリア・インガム応用医学研究所のVerinder S. Sidhu氏らが実施した「CRISTAL試験」で示された。研究の詳細は、JAMA誌2022年8月23日号に掲載された。  CRISTAL試験は、人工股関節置換術(THA)および人工膝関節置換術(TKA)に伴うVTEの予防における、アスピリンのエノキサパリン(低分子量ヘパリン)に対する非劣性の検証を目的とするレジストリ内クラスター無作為化クロスオーバー試験であり、2019年4月~2020年12月の期間に、オーストラリアの31の病院で参加者の登録が行われた(オーストラリア連邦政府の助成を受けた)。

昇降式仕事机を活用した介入で、1日の座位時間が短縮/BMJ

 内勤職員の健康増進を目的とする座位時間の短縮のための介入において、SMART Work and Life(SWAL)と呼ばれる方法を導入すると、この介入を行わない通常の仕事の形態と比較して1日の座位時間が有意に短くなり、さらにSWALに高さの調節が可能な仕事机を加えると、SWAL単独よりも短縮効果が約3倍に増大することが、英国・レスター大学のCharlotte L. Edwardson氏らの検討で示された。研究の成果は、BMJ誌2022年8月17日号で報告された。  研究グループは、SWALが日常的な座位時間に及ぼす効果を評価し、昇降式仕事机の有無で座位時間の短縮効果に差があるかの検証を目的に、3群クラスター無作為化対照比較試験を行った(英国レスター大学の助成を受けた)。

末梢動脈疾患患者の歩行運動は痛みを覚えるまでやるべき?

 末梢動脈疾患(PAD)患者には「痛みなくして得るものなし(no pain, no gain)」というフレーズがそのまま当てはまりそうだ。米ノースウェスタン大学フェインバーグ医学部教授のMary McDermott氏らの研究から、PAD患者が歩行運動療法を行う場合、足に不快感や痛みを感じるペースで歩行した方が、歩行機能の改善につながりやすいことが明らかになった。この研究結果は、「Journal of the American Heart Association」で7月27日発表された。  McDermott氏は、「足の痛みをもたらす運動は、困難ではあるが有益だ。われわれは現在、PAD患者のために、高強度の運動療法の有益性を保ちつつより簡単にできるような介入方法の特定に取り組んでいるところだ」と話す。  PADは、心臓から全身に血液を運ぶ動脈が狭くなって血液と酸素の流れが悪くなることで生じる。PADの症状としては、歩行時の足のしびれや脱力、疲れ、痛みなどが挙げられる。こうした症状は約10分間休むと消失する。研究者らの間では、トレッドミルでのウォーキングによってPAD患者の歩行が改善し、歩行距離も延長することが知られていた。しかし、歩行ペースによる影響については明らかにされていなかった。

診療科別、専門医の平均取得数は?/1,000人アンケート

 2018年からスタートした新専門医制度は、昨年初の機構認定の専門医が誕生し、新制度への移行が進む予定となっている。一方、サブスぺ領域の認定や、学会認定の専門医との位置付けなど、課題も多く指摘されている。CareNet.comの20~50代の会員医師1,000人を対象に、現在の専門医取得状況や今後の取得・更新意向について聞いた(2022年7月28日実施)。  全体で、取得数2つ以上と回答した医師は51%だった。少数派ではあったが、1.7%の医師が6つ以上と回答した。年代別にみると、30代では2つ以上と回答したのが42.3%だったのに対し、40代では62.5%まで増加、40代と50代はほぼ横ばいだった。  診療科別にみた取得数の平均値(中央値)は以下のとおり。消化器は外科・内科ともに取得数が多かったほか、神経内科や腎臓内科も高い傾向がみられた。一方、精神科や皮膚科では少ない傾向がみられた。

慢性腰痛の介入、段階的感覚運動リハビリvs.シャム/JAMA

 慢性腰痛患者に対する単施設で行った無作為化試験において、段階的感覚運動リハビリテーション(graded sensorimotor retraining)はシャム・注意制御介入と比較して、18週時点の疼痛強度を有意に改善したことが、オーストラリア・Neuroscience Research AustraliaのMatthew K. Bagg氏らによる検討で示された。慢性疼痛への、痛みと機能の感知に関する神経ネットワークの変化の影響は明らかにされていない。今回の結果について著者は、「疼痛強度の改善は小さく、所見が標準化可能なものかを明らかにするためには、さらなる検討が必要である」としている。JAMA誌2022年8月2日号掲載の報告。  研究グループは、慢性腰痛患者において、段階的感覚運動リハビリテーション(RESOLVE)の疼痛強度への効果を明らかにするため、プライマリケアおよび地域住民から非特異的な慢性(3ヵ月以上)腰痛を有する参加者を集めて並行2群無作為化試験を行った。  合計276例の成人が、オーストラリアのメディカルリサーチ研究所1施設で臨床医による介入またはシャム・注意制御介入を受ける(対照)群に、1対1の割合で無作為に割り付けられた。無作為化は2015年12月10日~2019年7月25日に行われ、フォローアップが完了したのは2020年2月3日であった。