タンパク質などの“酸性食品”が要介護リスクに影響か
2050年までに介護を必要とする高齢者は現在の4倍にまで増加すると言われており、高齢者に対する介護の必要性を低減させる取り組みが喫緊の課題とされている。そのような状況を踏まえ、今回、国立長寿医療研究センターの木下 かほり氏らが酸性食品(タンパク質やリンを多く含むもの)がもたらすdisability(要介護状態)の発生率を調査した結果、食事性酸負荷が高い(=酸性食品の摂取量が高い)ほど、高齢女性では要介護状態の発生率が増加したことを明らかにした。代謝性アシドーシスが筋肉の異化を亢進させることは既知であり、酸性食品が高齢者の筋肉減少を助長させる可能性があったものの、要介護状態発生との関連性はこれまで不明であった。The Journal of Frailty & Aging誌2025年2月号掲載の報告。