呼吸器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:299

EGFR T790Mの血漿検査結果を提供:アストラゼネカ

 アストラゼネカ株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:デイヴィド・フレドリクソン、以下、アストラゼネカ)は、2017年1月5日より、タグリッソ 40mg/80mg(一般名:オシメルチニブメシル酸塩、以下、タグリッソ)のコンパニオン診断薬 コバスEGFR変異検出キットv2.0(ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社)を用いたT790M血漿検査結果の倫理提供(T790M血漿検査結果提供プログラム)を開始すると発表した。

第3世代TKIの登場と肺がん再生検の現状

 EGFR-TKIはEGFR活性変異陽性非小細胞肺がん(以下、NSCLC)の1次治療薬である。しかし、初期の効果にもかかわらず、1~2年で耐性が発現し病勢進行にいたる。その耐性の60%を占める新たな変異は790Mをも標的とする第3世代EGFR-TKIオシメルチニブが本邦でも登場した。この新たなTKIの適正な使用には再生検などによるT790Mの特定が必要である。本邦の再生検では、経気管支組織による採取が一般的だが、腫瘍病巣へ到達の困難さや、侵襲性などにより、その成功率は制限される。

飽和脂肪酸の不飽和脂肪酸による置換は冠動脈疾患リスクを低下させる!(解説:島田 俊夫 氏)-631

私たちは、炭水化物、脂肪、タンパク質と少量のミネラル、ビタミンを摂取することによりエネルギーを獲得している。しかしながら、炭水化物の過剰摂取と運動不足が糖尿病・肥満の主要因になっている。糖質制限は治療上重要だが、適切な供給カロリーを維持するためには炭水化物以外の栄養素からエネルギーを獲得することが必要となる1)。1g当たりの産生カロリーは、炭水化物4kcal、脂肪9kcal、タンパク質4kcalのエネルギーを産生する。単純計算から、糖質制限食は代替エネルギーを脂肪またはタンパク質から取らざるを得ない。

抗PD-L1抗体atezolizumab、非小細胞肺がんのOSを延長/Lancet

 扁平上皮・非扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)に対し、免疫チェックポイント阻害薬の抗PD-L1抗体atezolizumabは、PD-L1蛋白質の発現状況にかかわらず、ドセタキセルに比べ全生存期間を有意に延長することが示された。安全性プロファイルも良好だった。ドイツLungenfachklinik Immenhausen病院のAchim Rittmeyer氏らが行った、第III相国際多施設共同無作為化非盲検試験「OAK」の結果で、Lancet誌オンライン版2016年12月12日号で発表した。OAKは、PD-L1をターゲットとした治療の初となる第III相無作為化試験だという。

ニボルマブ、小細胞肺がんに単独およびイピリムマブ併用で有望な効果:CheckMate-032

 ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は12月7日、治療歴を有する小細胞肺がん(SCLC)患者を対象に、ニボルマブ(商品名:オプジーボ)単剤療法およびニボルマブとイピリムマブ(商品名:ヤーボイ)の併用療法を評価した第I/II相非盲検 CheckMate-032試験におけるコホートの最新結果を発表した。

ペムブロリズマブ、非小細胞肺がんの効能・効果を取得

 MSD株式会社(本社:東京都千代田区、社長:ヤニー・ウェストハイゼン、以下MSD)は2016年12月19日、抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(商品名:キイトルーダ点滴静注20mgおよび100mg[遺伝子組換え])について、PD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんに対する効能・効果を追加する一部変更承認を取得したことを発表。ペムブロリズマブは、PD-L1陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん患者に対する1次および2次の両治療に使用できる抗PD-1抗体となる。

ペムブロリズマブ、肺がん1次治療でQOLを改善

 Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.は2016 年12 月7 日、PD-L1 高発現(PDL1発現陽性細胞の割合が50%以上:TPS≧50%)の転移性非小細胞肺がん(NSCLC)患者に抗PD-1 抗体ペムブロリズマブ(商品名:キイトルーダ)と、現在の標準療法であるプラチナ製剤による化学療法を比較した第III相試験KEYNOTE-024の探索的解析で示された健康関連QOL(health-related quality of life: HR QOL)のデータを発表。