外科/乳腺外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:149

3D乳がん検診で要精検率減少、浸潤がん検出率上昇/JAMA

 デジタル・マンモグラフィに3次元撮影技術のトモシンセシスを併用した乳がん検診の導入で、要精検率が減少し、がん検出率は上昇したことが、米国・アドヴォケイトルーザラン総合病院のSarah M. Friedewald氏らにより報告された。先行研究の単施設研究において、トモシンセシスの併用で、がん検出率が上昇し偽陽性率が低下したことが報告されていた。今回の結果を踏まえて著者は、「さらなる検討で、臨床アウトカムとの関連を評価することが必要だ」と述べている。JAMA誌2014年6月25日号掲載の報告より。

大腸がん肝転移切除患者の予後予測バイオマーカー

 大腸がん肝転移の根治的切除により長期的ベネフィットがもたらされる患者の割合は40%以下である。そのため、臨床管理を改善し、無意味な手術を減らすために、予後予測バイオマーカーが必要となる。上皮成長因子受容体(EGFR)およびプロスタグランジンエンドペルオキシド合成酵素2(PTGS2)の発現が、発がんおよび生存期間と関連したことから、オランダ・VU大学医療センターのJ A C M Goos氏ら(the DeCoDe PET group)は、大腸がん肝転移切除後の患者におけるEGFRとPTGS2発現の予後予測的価値を調べた。その結果、これらの発現は、切除可能な大腸がん肝転移患者における予後予測分子バイオマーカーであることが示唆された。British Journal of Cancer誌オンライン版2014年7月1日号に掲載。

トラスツズマブ、長期補助療法での心イベント発症は?(BIG1-01)

 トラスツズマブの忍容性は一般的に高いものの、心機能障害については、とくにアントラサイクリンベースの化学療法との併用において、議論となっている。今回の研究は、トラスツズマブの補助療法を評価する世界的臨床試験HERA(Herceptin Adjuvant )トライアルの8年にわたる観察期間における心イベント発症について、ベルギー・Jules Bordet InstituteのEvandro de Azambuja氏らが検討している。Journal of clinical oncology誌オンライン版2014年6月9日号の掲載報告。

隔年マンモグラフィ検診導入後、乳がん死は約3割減/BMJ

 マンモグラフィ検診導入前後の乳がん死亡率比を検討した結果、導入後は乳がん死が約28%減少したことが、ノルウェー科学技術大学のHarald Weedon-Fekjaer氏らによる住民前向き追跡コホート研究から報告された。1970~80年代に行われた無作為化試験でマンモグラフィ検診は、乳がん死を予防可能であることが示され、ノルウェーでは1995~2005年に順次検診プログラムが導入されている。しかしその後、初期に行われた試験の方法論に問題があることが指摘され、結果の妥当性に疑念が及ぶこととなった。研究グループは、検診導入効果を検討する新たな試験を行うことは非現実的であるとして、今回観察研究のアップデートにより検診群と非検診群の比較を行い検討した。BMJ誌オンライン版2014年6月17日号掲載の報告より。

【JSMO見どころまとめ(1)】トランスレーショナルリサーチ

 2014年7月17日(木)から3日間にわたり、福岡国際会議場ほかにて、第12回日本臨床腫瘍学会学術集会が開催される。これに先立ち、先月27日、東京都中央区にて日本臨床腫瘍学会(JSMO)主催のプレスセミナーが開催された。そこで行われた、後藤 功一氏(国立がん研究センター東病院 呼吸器内科)による講演「トランスレーショナルリサーチ」について簡潔にまとめる。

大腸がん診断後のカルシウム・牛乳摂取量が生存率に関連

 カルシウム、ビタミンD、乳製品の高い摂取量は大腸がん発生率の低下と関連しているが、大腸がんの生存率に及ぼす影響は不明である。米国がん協会(ACS)のBaiyu Yang氏らは、大腸がん患者において、がん診断前後のカルシウム(全体、食事由来、サプリメント)、ビタミンD(全体、食事由来)、乳製品(全体、牛乳のみ)の摂取量と、全死因死亡率および大腸がん特異的死亡率との関連を評価した。その結果、非転移性大腸がん患者では、がん診断後における総カルシウムと牛乳の高い摂取量が死亡リスクの低下に関連する可能性が示唆された。Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2014年6月23日号に掲載。

乳がんリスクが上がるタンパク源は?~約9万人の前向き研究/BMJ

 乳がんリスクへの高タンパク摂取の影響が報告されているが、タンパク源となる食物は栄養プロファイルがさまざまであり、乳がんリスクへの影響が異なる可能性がある。米国ハーバード大学のMaryam S Farvid氏らは、成人早期の食事性タンパクと乳がんリスクとの関連を調べるため、米国の看護師における前向きコホート研究を実施した。その結果から、成人早期の赤肉(red meat;牛、羊、豚などの成獣肉)の多量摂取が乳がんの危険因子であり、赤肉を豆類・鶏肉(七面鳥も含む)・ナッツ類・魚の組み合わせに置き換えることで乳がんリスクが減少する可能性が示唆された。BMJ誌オンライン版2014年6月10日号に掲載。

ネクサバール、分化型甲状腺がんに対する適応追加承認を取得

 2014 年6月20日、バイエル薬品株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:カーステン・ブルン)は、抗悪性腫瘍剤/キナーゼ阻害剤ネクサバール錠200mg(一般名:ソラフェニブトシル酸塩錠)について、厚生労働省より「根治切除不能な分化型甲状腺がん」に対する追加効能・効果の承認を取得したと発表。ネクサバールの効能効果は、根治切除不能又は転移性の腎細胞がん、切除不能な肝細胞がんに次いで3つ目。