泌尿器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:12

グラム陰性菌血症への抗菌薬、早期経口スイッチの効果は?

 抗菌薬は多様な疾患に処方されており、経口投与は点滴投与と比較して医療者・患者負担が少ないが、その効果に違いはあるのか。合併症のないグラム陰性菌血症の患者を対象に、抗菌薬を早期に経口投与に切り替えた場合と静脈内投与を継続した場合の90日死亡リスクを比較した研究結果が発表された。デンマーク・コペンハーゲン大学病院のSandra Tingsgard氏らによる本研究は、JAMA Network Open誌2024年1月23日号に掲載された。

学会のSNS発信はどうあるべき?JSMO2024でシンポジウム開催

 2024年2月22日(木)~24日(土)、第21回日本臨床腫瘍学会学術集会(JSMO2024)が名古屋国際会議場とオンラインのハイブリッド形式で開催される。新薬開発や臨床課題に関する多くの演題が並ぶ中、一風変わったシンポジウムが企画されている。  テーマは「学会としてSNSをどう活用していくべきか」、昨年4月にJSMO広報渉外委員会の下部組織として「SNSワーキンググループ(SNS-WG)」が発足したことを契機に企画されたシンポジウムだ。SNS-WGは立候補制で、現在専攻医からがん薬物療法専門医まで、幅広い世代のJSMO会員メンバーが参加する。  SNS-WGの活動目的は下記のとおり。 1)JSMO会員のSNS利用を活発にするための環境整備 2)医学生・研修医や一般市民に向けた腫瘍内科・JSMOの認知度向上 3)JSMOの国際化

FoundationOne CDx、BRCA変異陽性の去勢抵抗性前立腺がんに対するコンパニオン診断として承認/中外

 中外製薬は2024年2月5日、遺伝子変異解析プログラム「FoundationOne CDx がんゲノムプロファイル」(FoundationOne)について、ファイザーのPARP阻害薬タラゾパリブ(商品名:ターゼナ)のBRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺がんに対するコンパニオン診断として厚生労働省より承認を取得したと発表。  FoundationOneは、今回の承認で8つのがん種(非小細胞肺がん、悪性黒色腫、乳がん、大腸がん、卵巣がん、前立腺がん、胆道がん、固形がん)、計25薬剤に対するコンパニオン診断機能を保有することになった。

がんの企業治験で分散型臨床試験を使用開始/アムジェン・MICIN・聖マリアンナ医大

 アムジェン、MICIN、および聖マリアンナ医科大学病院は、アムジェンが聖マリアンナ医科大学病院で実施するがんの企業治験において、分散型臨床試験(Decentralized Clinical Trial:DCT)のプラットフォーム使用を開始した。DCTプラットフォームはMICIN社が提供する「MiROHA(ミロハ)」である。  同取り組みの対象となるアムジェンの企業治験は、発現頻度が低いバイオマーカーを対象としたものである。患者数が少なく、スクリーニングでの脱落率も高いことが予想されているため、より多くの患者からインフォームド・コンセント(IC)を取得し、患者組み入れを促進する必要がある。

前立腺がん治療10年後の排尿・性機能、治療法による違いは?/JAMA

 限局性前立腺がん患者の治療後10年間の追跡調査の結果、ベースラインで受けた治療に応じて予後良好群に分類した患者では、前立腺全摘除術は外照射放射線療法(EBRT)または積極的監視療法と比較し、尿失禁が悪化したが性機能の悪化は認められなかった。予後不良群に分類した患者では、前立腺全摘除術はEBRT+アンドロゲン除去療法(ADT)併用療法と比較し、尿失禁が悪化したが性機能の悪化は認められなかった。しかし、EBRT+ADT併用療法は前立腺全摘除術と比較し、排便およびホルモン機能の悪化がみられたという。米国・バンダービルト大学医療センターのBashir Al Hussein Al Awamlh氏らが、観察コホート研究「CEASAR研究」の結果を報告した。JAMA誌2024年1月23・30日号掲載の報告。

3月3日開催『第4回アンチエイジングセミナーin鹿児島』【ご案内】

 2024年3月3日(日)、鹿児島市医師会館において『第4回アンチエイジングセミナーin鹿児島』が開催される。参加費は無料で、医師、歯科医師、研究者、メディカルスタッフほか、医療関係者であれば誰でも参加ができる。なお、申込締切は2月26日(月)で、定員100名に達し次第、締め切りとなる。  “最先端の抗加齢医学に触れてみませんか!”と題し、アンチエイジングの分野をリードしてきた各領域のエキスパートが講演を行う。「老化研究の現状と展望」「循環器のアンチエイジング」「ホルモンとアンチエイジング」「自らの行動変容を促す健康教室」など、アンチエイジングにとって重要なテーマを取りそろえており、最新の知識を学び、予防医療への未来へ一歩リードできるようなセミナーを目指している。

転移を有する去勢抵抗性前立腺がんに対するカボザンチニブ+アテゾリズマブの結果、ASCO GUで発表(CONTACT-02)/武田

 新規ホルモン療法による1回の治療歴があり、転移を有する去勢抵抗性前立腺がん(CRPC)を対象に、カボザンチニブ+アテゾリズマブと、2剤目の新規ホルモン療法(アビラテロン+プレドニゾンまたはエンザルタミド)を比較した、国際共同臨床第III相CONTACT-02試験の結果が、2024年米国臨床腫瘍学会泌尿器がんシンポジウム(ASCO GU)で発表された。  追跡期間中央値14.3ヵ月におけるITT集団の無増悪生存期間(PFS)中央値は、カボザンチニブ+アテゾリズマブ群で6.3ヵ月であったのに対し、2剤目の新規ホルモン療法群は4.2ヵ月であった(ハザード比[HR]0.65、95%信頼区間[CI]:0.50~0.84、p=0.0007)。

性腺機能低下症のテストステロン補充、骨折リスクを増大/NEJM

 性腺機能低下症の中年以上の男性において、テストステロン補充療法はプラセボと比較し臨床的骨折の発生率を低下させることはなく、むしろ同発生率は数値的には増加していた。米国・ペンシルベニア大学のPeter J. Snyder氏らが、テストステロン補充療法の心血管安全性を評価した無作為化二重盲検プラセボ対照試験「TRAVERSE試験」のサブ試験の結果を報告した。性腺機能低下症の男性におけるテストステロン補充療法は、骨密度や骨質を改善することが報告されているが、骨折リスクを減少させるかどうかの判断には十分な症例数と期間による試験が必要であることから、TRAVERSE試験のサブ試験として検討が行われていた。NEJM誌2024年1月18日号掲載の報告。

PARP阻害薬タラゾパリブ、BRCA変異陽性乳がん、前立腺がんに承認/ファイザー

 ファイザーは2024年1月18日、PARP阻害薬タラゾパリブ(商品名:ターゼナ)について、同剤の単剤療法による「がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能又は再発乳癌」、および同剤とエンザルタミドとの併用による「BRCA遺伝子変異陽性の遠隔転移を有する去勢抵抗性前立腺癌」の治療薬として、国内における製造販売承認を取得した。

エムポックスワクチン、5分の1の投与量でも有効

 コンゴ民主共和国では2023年に入って以来、エムポックス(サル痘)の感染例が例年より大幅に多く、すでに何百人もの人が死亡している。こうした中、米ニューヨーク大学(NYU)の研究グループが、エムポックスワクチン(Jynneos)の5分の1の量を皮内接種することでも十分な感染予防効果が得られるとする研究結果を報告した。筆頭著者であるNYUグロスマン医学部の感染症専門医であるAngelica C. Kottkamp氏は、「ワクチン不足に直面した際の緊急措置として少量のワクチンを投与することの有効性が確認された」と述べている。この研究結果は、「The New England Journal of Medicine(NEJM)」12月14日号に掲載された。