泌尿器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:66

単純ヘルペスへのイノシンプラノベクスの有効性

 中国・西南病院のYi You氏らは、単純ヘルペスに対するイノシンプラノベクスの有効性および安全性を、アシクロビルと比較する3ヵ月間の多施設共同無作為化二重盲検ダブルダミー並行群間比較試験を行った。その結果、イノシンプラノベクスの有効性はアシクロビルと同等で、性器ヘルペスの短期再発率は低いことを示した。ただし著者は、「6ヵ月間の再発率はまだ明らかになっておらず、イノシンプラノベクスは高尿酸血症の副作用についてモニタリングが必要」とまとめている。Journal of Dermatology誌2015年6月号(オンライン版2015年3月26日号)の掲載報告。

肛門性器疣贅、高用量の酸性化亜硝酸塩クリームで改善

 肛門性器疣贅は、肉体的・精神的な苦痛と医療費を患者に強いる疾患である。英国スコットランド・アバディーン大学のAnthony D. Ormerod氏らは、亜硝酸塩の酸性化による局所への一酸化窒素送達の有効性を検討する目的でプラセボ対照無作為化試験を行い、肛門性器疣贅の治療において亜硝酸ナトリウム6%+クエン酸9%クリーム1日2回塗布はプラセボより有効であることを明らかにした。主な有害事象は局所刺激性であった。JAMA Dermatology誌オンライン版2015年4月29日号の掲載報告。

TEX11変異、減数分裂停止のある無精子症の原因に/NEJM

 遺伝子変異は、減数分裂停止のある無精子症の原因であることが報告された。米国ピッツバーグ大学医学部のAlexander N. Yatsenko氏らが、289例の無精子症の男性とその対照群についてスクリーニング試験を行い明らかにした。非閉塞性無精子症の遺伝的要因はこれまで明らかになっていなかった。NEJM誌オンライン版2015年5月13日号掲載の報告より。

耐性菌が増加する尿路感染症に有望な抗菌薬/Lancet

 複雑性下部尿路感染症や腎盂腎炎に対し、新規抗菌薬セフトロザン/タゾバクタム配合薬は、高用量レボフロキサシンに比べ高い細菌学的効果をもたらすことが、ドイツ・ユストゥス・リービッヒ大学のFlorian M Wagenlehner氏らが実施したASPECT-cUTI試験で示された。尿路感染症は生命を脅かす感染症の発生源となり、入院患者における敗血症の重要な原因であるが、抗菌薬耐性の増加が治療上の大きな課題となっている。本薬は、新規セファロスポリン系抗菌薬セフトロザンと、βラクタマーゼ阻害薬タゾバクタムの配合薬で、多剤耐性緑膿菌のほか、基質特異性拡張型βラクタマーゼ(ESBL)産生腸内細菌などのグラム陰性菌に対する効果がin vitroで確認されている。Lancet誌オンライン版2015年4月27日号掲載の報告。

TAF配合の新規抗HIV薬、TDF配合薬に非劣性/Lancet

 HIV-1感染症の初回治療としての新規抗HIV薬配合薬エルビテグラビル/コビシスタット/エムトリシタビン/テノホビル-アラフェナミド(E/C/F/TAF、国内承認申請中)の安全性と有効性を、E/C/F/テノホビル-ジソプロキシルフマル酸塩(E/C/F/TDF、商品名:スタリビルド配合錠)と比較検討した2つの第III相二重盲検無作為化非劣性試験の結果が、米国・ブリガム&ウィメンズ病院のPaul E Sax氏らにより報告された。48週時点で両投与群とも90%超の患者で抗ウイルス効果が認められた一方で、腎臓と骨への影響は、E/C/F/TAF投与群がE/C/F/TDF投与群に比べて有意に低かった。著者は、「いずれの試験も、骨折や腎障害といった臨床的安全性イベントを評価する検出力はなかったが、E/C/F/TAFは、良好で長期的な腎臓および骨の安全性プロファイルを有すると思われる」と結論している。Lancet誌オンライン版2015年4月15日号掲載の報告より。

ブレークスルーとなるか、がん免疫チェックポイント阻害

 小野薬品工業株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:相良 暁)とブリストル・マイヤーズ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:ダビデ・ピラス)は2015年3月17日、「がん治療の新たな選択肢 ~がん免疫療法~」と題し、プレスセミナーを開催した。講師に、大阪大学免疫学フロンティア研究センターの西川 博嘉氏(大阪大学免疫学フロンティア研究センター 特任准教授)を迎え、がん免疫療法の特徴や作用機序、他の治療法との相違点などについて紹介された。