循環器内科/心臓血管外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:81

医師の年収額に対する満足度、コロナ前より微増か/1,000人アンケート

 ケアネットでは、3月10日(木)に会員医師1,000人を対象に、インターネットによる「年収に関するアンケート」を行った。その中で、ご自身の年収額が妥当と思うかと尋ねたところ、27%が「そう思う」、36%が「ややそう思う」と回答し、63%の医師が、現在の年収におおむね満足していることがわかった。コロナ禍以前の3年前の同調査と比較すると、4%の上昇だ。  年収額の妥当性について年収帯別にみると、600万円未満のうち58%が、600~800万円のうち55%が、800~1,000万円の55%が「そう思う」または「ややそう思う」と回答していた。1,000~1,200万円の年収帯では50%にやや落ち込むが、1,200~1,400万円で59%に続き、1,400~1,600万円で60%を超えた。3年前と比較すると、1,000万円未満の年収帯で、総じて満足度が上昇していた。

1年間の減塩食、心不全の予後を改善するか/Lancet

 心不全患者では、1年間の減塩食(ナトリウム目標値1,500mg未満/日)の摂取は塩分制限食に関する一般的な助言を含む通常治療と比較して、全死因死亡、心血管関連の入院、心血管関連の救急診療部受診から成る複合アウトカムの発生を減少させないものの、生活の質(QOL)やNYHA心機能分類の改善効果がわずかに良好であることが、カナダ・アルバータ大学のJustin A. Ezekowitz氏らが実施した「SODIUM-HF試験」で示された。研究の詳細は、Lancet誌2022年4月2日号で報告された。  本研究は、心不全患者への減塩食による食事療法は将来の臨床イベントの発生を抑制するかの検証を目的とする実践的な非盲検無作為化対照比較試験であり、2014年3月~2020年12月の期間に、6ヵ国(オーストラリア、カナダ、チリ、コロンビア、メキシコ、ニュージーランド)の26施設で参加者の登録が行われた(カナダ保健研究機構[CIHR]などの助成を受けた)。

世界血栓デーWEB講演会の開催について【ご案内】

 世界血栓症デーとは、国際血栓止血学会(ISTH)が「血栓症に関する正しい知識を広め、血栓症に起因する障害や死亡を減らす」ことを目的に制定したものである。一般社団法人日本血栓止血学会では日本における血栓症の啓発活動の一環として取り組んでおり、2022年度最初の世界血栓症デーWEB講演会として2022年5月17日(火)に『がん関連血栓症:がんと血栓の新たな関係』をテーマとしてWEB開催する。今回の講演内容は医療関係者を対象としているが、誰でも無料で視聴可能である。

心血管系の健康に良いとされるアボカドの一日摂取量は?

 アボカドは、食物繊維、カリウム、マグネシウム、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸など、健康に良いとされる栄養素を豊富に含むが、アボカド摂取と長期的な心血管疾患(CVD)リスクとの関連を示す情報は不足している。今回、米国・ハーバード大学のLorena S.Pacheco 氏らは、2つの大規模前向きコホートを用いて成人男女約11万人を30年間追跡し、アボカド摂取が心血管系の健康に及ぼす影響を調査し、その結果が2022年4月5日、Journal of the American Heart Association誌に掲載された。週2日以上のアボカド摂取、さらには乳製品や加工肉などの動物性食品の一部をアボカドに置き換えると、心臓にとって健康的な食事に変わるかもしれない。

非重症の高血圧症の妊婦、目標<140/90mmHgの積極的治療が有用/NEJM

 <160/100mmHgの非重症の高血圧症の妊婦では、血圧目標値<140/90mmHgの介入戦略が、重症高血圧症となった場合のみ介入する戦略よりも、在胎不当過小児(SGA児)のリスクを増大することなく良好な妊娠アウトカムと関連することが示された。米国・アラバマ大学のAlan T. Tita氏らが、非盲検多施設共同無作為化試験の結果を報告した。妊娠中の非重症の高血圧症治療の有益性と安全性は、明らかになっておらず、血圧目標値<140/90mmHgの介入戦略が、胎児の成長を損なうことなく有害妊娠アウトカムを低減するのかについてデータが求められていた。NEJM誌オンライン版2022年4月2日号掲載の報告。

腎交感神経除神経術の長期降圧効果と安全性(解説:冨山博史氏)

 既報のSPYRAL HTN-ON MED試験は、試験開始前の少なくとも6週間、安定した用量で1~3種類の降圧薬を服用しても診察室収縮期血圧が150~180mmHgであり、かつ24時間平均収縮期血圧が140~170mmHgの範疇の症例を対象に、無作為、単盲検、Shamコントロール試験として実施された。同試験では、術後6ヵ月の腎交感神経除神経術の有意な降圧効果を報告している。今回の試験(ON-MED長期試験)は、その後の追跡研究であり、SPYRAL HTN-ON MED試験対象例の試験開始時、術後24ヵ月、36ヵ月の診察室血圧、24時間平均血圧を評価し、腎交感神経除神経術の長期降圧効果と安全性を検証した。

国内コロナ患者の血栓症合併、実際の抗凝固療法とは/CLOT-COVID Study

 国内において、変異株により感染者数の著しい増加を認めた第4波以降に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患した際の血栓症の合併頻度や予防的抗凝固療法の実態に関するデータが不足している。そこで尼崎総合医療センターの西本 裕二氏らは国内16施設共同で後ろ向きコホート研究を実施した。その結果、とくに重症COVID-19患者で予防的抗凝固療法が高頻度に行われていた。また、血栓症の全体的な発生率は実質的に低いものの、COVID-19が重症化するほどその発生率は増加したことが明らかになった。ただし、画像検査を受けた患者数が少ないため実質的な発生率が低く見積もられた可能性もあるとしている。Journal of Cardiology誌オンライン版2022年4月5日号掲載の報告。

スタチンへのアリロクマブ追加、AMI患者の冠動脈プラーク退縮に有効/JAMA

 急性心筋梗塞患者において、高強度スタチン療法へのアリロクマブ2週ごと皮下投与の追加により、プラセボと比較して非梗塞関連冠動脈のプラーク退縮が有意に増大することが、スイス・ベルン大学のLorenz Raber氏らが実施した医師主導の多施設共同無作為化二重盲検比較試験「PACMAN-AMI試験」の結果、示された。冠動脈プラークは、プラーク量や脂質含有量が多く、線維性被膜が薄いことが特徴で、破裂しやすく有害心イベントを引き起こす。スタチンは、冠動脈アテローム性硬化の進行を抑制することができるが、スタチン治療にPCSK9阻害薬アリロクマブを追加した場合のプラーク量や組成に対する効果は、これまでほとんど不明であった。JAMA誌オンライン版2022年4月3日号掲載の報告。

腎デナベーションは有効・安全か:SPYRAL HTN-ON MED試験の3年成績/Lancet

 高周波腎除神経(腎デナベーション)は、偽処置(シャム)と比較し降圧薬の併用を問わず、3年間、臨床的に意味のある持続的な降圧をもたらし、安全性の懸念もなかった。ドイツ・ザールラント大学のFelix Mahfoud氏らが、無作為化シャム対照単盲検概念実証試験「SPYRAL HTN-ON MED試験」の長期追跡結果を報告した。腎デナベーションは、降圧薬服用中の患者において血圧を低下することが示されているが、無作為化試験での長期安全性および有効性に関するデータは不足していた。著者は、「高周波腎デナベーションは、高血圧患者の管理において補助的な治療手段となり得るものである」とまとめている。Lancet誌2022年4月9日号掲載の報告。

年収3千万円以上の医師のアルバイト代は?/1,000人アンケート

 ケアネットでは、3月10日(木)に会員医師1,000人を対象に、インターネットによる「年収に関するアンケート」を行った。その中で昨年度のアルバイト代について尋ねたところ、62%の医師が年間で200万円未満と回答、次いで14%が200~400万円、9%が300~600万円と回答した。一方、1,000万円以上と回答した医師は6%であった。  アルバイト代を年収別にみると、アルバイト代200万円未満と回答した医師の割合は、年収1,000万円未満では67%、年収1,000~2,000万円未満では65%、年収2,000~3,000万円未満では51%、年収3,000万円以上では52%だった。  一方でアルバイト代1,000万円以上と回答した医師の割合は、年収2,500~3,000万円未満では18%、年収3,000万円以上では36%に上った。