LDL-C低下に関与する遺伝子変異、糖尿病リスクと関連/JAMA
NPC1L1など低比重リポ蛋白コレステロール(LDL-C)の低下に関与する遺伝子変異が、2型糖尿病のリスク増加と関連していることが確認された。英国・ケンブリッジ大学のLuca A. Lotta氏らが、脂質低下薬の標的分子であるNPC1L1などの遺伝子変異と、2型糖尿病や冠動脈疾患との関連性を評価するメタ解析を行い報告した。著者は、「所見は、LDL-C低下療法による有害な影響の可能性について洞察を促すものである」と結論している。エゼチミブおよびスタチンの標的分子であるNPC1L1やHMGCR近傍の対立遺伝子はLDL-C低下と関連しており、これら脂質低下薬の有効性の検討で代理指標として用いられている。一方で、臨床試験においてスタチン治療による糖尿病新規発症の頻度増加が示されており、HMGCR近傍の対立遺伝子は2型糖尿病のリスク増加とも関連していることが知られていた。しかし、NPC1L1近傍の対立遺伝子と2型糖尿病との関連は不明であった。JAMA誌2016年10月4日号掲載の報告。