人工知能と糖尿病診療の未来予想図(解説:住谷哲氏)-805
Googleの子会社であるGoogle DeepMindが開発した人工知能(Artificial Intelligence:AI)AlphaGoが、世界最強の囲碁棋士とされる柯潔を3局全勝で破ったのは昨年(2017年)である。AlphaGoはその前年に、かつての世界王者であったイ・セドルを4勝1敗で破っている。これがいかに衝撃的であったかは、『Nature』にAlphaGoの開発論文が掲載されたことからもよくわかる1)。このAlphaGoの基礎となった技術が、本論文でも用いられた深層学習(ディープラーニング:deep learning)である。深層学習とは、ヒトが自然に行うタスクをコンピュータに学習させる機械学習の手法の1つであり、AIの急速な発展を支える基礎技術である。深層学習はヒトのニューロンをモデルとした数理モデルであり、階層型ニューラルネットワークとも呼ばれる。階層型ニューラルネットワークのなかで、畳み込みニューラルネットワーク(Convolutional Neural Network:CNN)は、とくに画像認識に優れたシステムであり、前述のAlphaGoも本論文で用いられたディープラーニングシステム(DLS)も畳み込みニューラルネットワークを基礎に構成されている。