消化器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:157

大腸がん死亡率、切除腺腫のリスクで差/NEJM

 大腸腺腫切除後の大腸がん長期死亡率について、一般集団と比較して、切除した腺腫が低リスクであった患者では低下がみられた一方、高リスクであった患者は高かったことが明らかにされた。ノルウェー・オスロ大学のMagnus Lphiberg氏らが1,273例を中央値7.7年間追跡し報告した。腺腫切除後には大腸内視鏡によるサーベイランスが広く推奨されているが、同患者における大腸がん死亡についてはこれまでほとんど報告されていなかった。NEJM誌2014年8月28日号掲載の報告より。

ピロリ感染と糖尿病、胃がん発症に相乗効果

 Helicobacter pylori(以下、HP)感染は胃がんの最も強力な危険因子と認められている。しかし、HP感染者の9割以上は胃がんを発症しないことから、HP感染下に胃がん発症リスクを増大させる他の要因があることが考えられる。久山町研究での検討結果から、その要因の1つに糖代謝異常が示唆されることを、第52回日本癌治療学会学術総会(2014年8月28日~30日、横浜市)にて、九州大学大学院医学研究院環境医学分野の池田 文恵氏が紹介した。

脳卒中発症後の手術では、心血管有害事象のリスクが高く、時間依存的に関連(解説:中川原 譲二 氏)-234

虚血性脳卒中新規発症例に対する手術タイミングは重要な問題であるが、これまで不十分に扱われてきた。デンマーク・コペンハーゲン大学のMads E. Jorgensen氏らは、同国住民コホートで待機的非心臓手術を受けた約48万件の手術データを後ろ向きに解析し、とくに発作後9ヵ月未満で手術を行った場合は、脳卒中既往は術後の心血管系の有害転帰と関連することを明らかにした。

野菜摂取増で肝細胞がんリスク低下

 野菜の摂取量を1日当たり100g増やすことで肝細胞がん(HCC)の発症リスクが8%低下することが、中国・浙江がん病院のYang Yang氏らのメタ解析によって明らかとなった。果物では同様の結果は認められなかった。著者らは、今回の知見について、検証アンケートや交絡因子を厳密にコントロールしたさらなる研究によって確認されるべきとしている。Gastroenterology誌オンライン版8月12日号掲載の報告。