消化器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:5

MSI-H/dMMR進行大腸がん、ニボルマブ+イピリムマブvs.ニボルマブ単剤の中間解析/Lancet

 高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復機能欠損(dMMR)の転移を有する大腸がん患者において、ニボルマブ単剤療法と比較してニボルマブ+イピリムマブ併用療法は、治療ラインを問わず無増悪生存期間が有意に優れ、安全性プロファイルは管理可能で新たな安全性シグナルの発現はないことが、フランス・ソルボンヌ大学のThierry Andre氏らが実施した「CheckMate 8HW試験」で示された。研究の成果は、Lancet誌2025年2月1日号で報告された。  CheckMate 8HW試験は、(1)1次治療におけるニボルマブ+イピリムマブ併用療法と化学療法との比較、および(2)すべての治療ラインにおけるニボルマブ+イピリムマブ併用療法とニボルマブ単剤療法との比較を目的とする非盲検無作為化第III相試験であり、2019年8月~2023年4月に日本を含む23ヵ国128病院で患者を登録した(Bristol Myers SquibbとOno Pharmaceuticalの助成を受けた)。(1)の結果はすでに発表済みで、本論では(2)の中間解析の結果が報告されている。

免疫チェックポイント阻害薬関連の1型糖尿病、生存率との関連~日本人2万例を解析

 免疫チェックポイント阻害薬に関連した1型糖尿病(ICI-T1DM)の発現割合、危険因子、生存率への影響について、奈良県立医科大学の紙谷 史夏氏らが後ろ向き大規模コホートで調査した結果、ICI-T1DMは0.48%に発現し、他の免疫関連有害事象(irAE)と同様、ICI-T1DM発現が高い生存率に関連していることが示唆された。Journal of Diabetes Investigation誌2025年2月号に掲載。

直腸がん3年無病生存率、経肛門的TME vs.腹腔鏡下TME/JAMA

 中下部直腸がん患者において、経肛門的直腸間膜全切除術(total mesorectal excision:TME)は腹腔鏡下TMEに対し3年無病生存率について非劣性であることが認められた。中国・中山大学のZiwei Zeng氏らが、中国の16施設で実施した第III相無作為化非盲検非劣性試験「TaLaR試験」の結果を報告した。これまでの研究では、経肛門的TMEは腹腔鏡下TMEと比較し、短期的な組織病理学的アウトカムと合併症に関して有用であることが示されているが、長期的な腫瘍学的アウトカムは明らかになっていなかった。JAMA誌オンライン版2025年1月23日号掲載の報告。

医師介入が死亡率に影響?がん患者診療のための栄養治療ガイドライン発刊

 日本人がん患者の栄養管理は、2022年より周術期栄養管理加算や外来栄養食事指導料が算定できるようになったことで、その管理体制は改善傾向にある。しかし、栄養治療が必要な患者に十分届いているとは言い難く、適切な栄養管理によってより良い予後をもたらすことが日本栄養治療学会(JSPEN)としての喫緊の課題になっている。そんな最中、2024年10月に『がん患者診療のための栄養治療ガイドライン 2024年版 総論編』が発刊されたため、作成ワーキンググループのガイドライン委員会前委員長である小谷 穣治氏(神戸大学大学院医学研究科外科系講座 災害・救急医学分野 教授)にがん患者の栄養管理の実際やガイドラインで押さえておくべき内容について話を聞いた。

飲酒は健康リスクに影響

 米国保健福祉省(HHS)は1月14日に発表した報告書の草案の中で、飲酒は早期死亡リスクを高める可能性があることを警告した。報告書によると、「米国では男女ともに1週間当たり7杯(米国の基準飲酒量〔ドリンク〕であるアルコール14g相当を1杯と表記)以上の摂取で1,000人中1人が飲酒に起因した死亡のリスクを負い、このリスクは1週間当たりの飲酒量が9杯以上になると100人中1人に高まる」という。  この報告書の目的は、健康リスクを最小限に抑えるための1週間当たりの飲酒量の基準値に関するエビデンスを得ることであった。ただし草案では、研究結果は要約されているが飲酒量に関する具体的な勧告は含まれていない。現行の米国のガイドラインでは、飲酒量に関して、男性は1日当たり2杯、女性は1杯を超えた量を飲むべきではないとの推奨が示されている。しかし、今回の報告書では、この基準を満たす量であってもリスクのある可能性が示唆されている。

治療転帰、男女医師で有意差~35研究のメタ解析

 これまでに、女性医師が治療した患者は男性医師が治療した患者よりも転帰が良く、医療費も低くなる可能性が報告されている。医師と患者の性別の一致も転帰に影響する可能性があるが、これまでの研究では有意差は確認されておらず、統合解析によるエビデンスはほとんどない。今回、米国・メイヨークリニックのKiyan Heybati氏らがランダム効果メタ解析を実施した結果、女性医師の治療を受けた患者は、男性医師の治療を受けた患者に比べ死亡率が有意に低く、再入院も少なかったことがわかった。BMC Health Services Research誌2025年1月17日号に掲載。

切除可能食道腺がん、FLOTによる周術期化学療法が有効/NEJM

 切除可能な食道腺がん患者の治療において、術前化学放射線療法と比較してフルオロウラシル+ロイコボリン+オキサリプラチン+ドセタキセル(FLOT)による周術期化学療法は、3年の時点での全生存率を有意に改善し、3年無増悪生存率も良好で、術後合併症の発現は同程度であることが、ドイツ・Bielefeld大学のJens Hoeppner氏らが実施した「ESOPEC試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌2025年1月23日号に掲載された。  ESOPEC試験は、切除可能食道がんの治療におけるFLOTによる周術期化学療法の有用性の評価を目的とする医師主導の非盲検無作為化対照比較第III相試験であり、2016年2月~2020年4月にドイツの25の施設で患者を登録した(ドイツ研究振興協会の助成を受けた)。

重大な副作用にアナフィラキシー追加、アルギニン含有製剤など/厚労省

 2025年1月29日、厚生労働省はアルギニン含有注射剤などに対して、添付文書の改訂指示を発出した。副作用の項に重大な副作用としてアナフィラキシーの追記がなされる。  対象医薬品は以下のとおり。 ◯プラスアミノ輸液(混合アミノ酸・ブドウ糖製剤) ◯ツインパル輸液(混合アミノ酸・ブドウ糖・無機塩類製剤) ◯ビーフリード輸液(その他の配合剤) ◯アルギU点滴静注(一般名:L-アルギニン塩酸塩) ◯アルギニン点滴静注(同)

BRAF V600E変異mCRC、1次治療のエンコラフェニブ+セツキシマブが有用(BREAKWATER)

 前治療歴のあるBRAF V600E変異型の転移大腸がん(mCRC)に対して、BRAF阻害薬・エンコラフェニブと抗EGFRモノクローナル抗体・セツキシマブの併用療法(EC療法)はBEACON試験の結果に基づき有用性が確認され、本邦でも承認されている。一方、BRAF V600E変異mCRCに対する1次化学療法の有効性は限定的であることが示されており、1次治療としてのEC療法の有用性を検証する、第III相BREAKWATER試験が計画・実施された。