血液内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:10

リブテンシティ、臓器移植における難治性のCMV感染症にて承認取得/武田

 武田薬品工業は2024年6月24日付のプレスリリースにて、「リブテンシティ錠200mg」(一般名:マリバビル)について、「臓器移植(造血幹細胞移植も含む)における既存の抗サイトメガロウイルス療法に難治性のサイトメガロウイルス(CMV)感染症」を効能または効果として、厚生労働省から製造販売承認を取得したと発表した。  本承認は、SOLSTICE試験(海外第III相非盲検試験)および国内第III相非盲検試験の結果に基づくものである。SOLSTICE試験(リブテンシティ群235例、既存の抗CMV治療群117例)において、リブテンシティは、主要評価項目である投与開始後8週時点のCMV血症消失において既存の抗CMV治療群と比較して統計学的に有意な差が検証された。

再発・難治性DLBCL、複数の分子標的薬を含む5剤併用療法が有効/NEJM

 再発または難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の治療において、ベネトクラクス+イブルチニブ+prednisone+オビヌツズマブ+レナリドミド(ViPOR)の5剤併用療法は、特定の分子サブタイプのDLBCLに持続的な寛解をもたらし、有害事象の多くは可逆性であることが、米国・国立衛生研究所(NIH)のChristopher Melani氏らの検討で示された。研究の成果は、NEJM誌2024年6月20日号に掲載された。  研究グループは、DLBCLの複数の発がん性遺伝子変異を標的とするレジメンであるViPOR療法の安全性と有効性の評価を目的に、単一施設において第Ib/II相試験を行った(米国国立がん研究所などの助成を受けた)。  2018年2月~2021年6月に、年齢18歳以上でECOG PSスコアが0~2点の再発または難治性B細胞リンパ腫患者60例を登録した。このうち20例(DLBCL 10例を含む)を第Ib相試験、40例(すべてDLBCL)を第II相試験の対象とした。

CAR-T療法、2次がん・T細胞リンパ腫のリスクは?/NEJM

 キメラ抗原受容体(CAR)-T細胞療法では、2次がん、とくにウイルスベクターの組み込みに関連するT細胞腫瘍のリスクが新たな懸念事項となっているが、米国・スタンフォード大学のMark P. Hamilton氏らは、同大学医療センターで2016年以降にCAR-T細胞療法を行った症例について解析し、2次がんはまれであることを明らかにした。「クローンの関連を明確にし、ウイルスベクターのモニタリングに関する枠組みが必要と考えられる」とまとめている。NEJM誌2024年6月13日号掲載の報告。  研究グループは、2016年2月4日~2024年1月15日に、スタンフォード大学医療センターでCAR-T細胞療法を実施した724例(791件)について、2次がんの発生率を調査した。

再発難治性多発性骨髄腫、belantamab mafodotin上乗せの有用性/NEJM

 レナリドミド治療歴のある再発または難治性の多発性骨髄腫患者において、belantamab mafodotin+ポマリドミド+デキサメタゾン(BPd)併用療法はポマリドミド+ボルテゾミブ+デキサメタゾン(PVd)併用療法と比較し、無増悪生存期間(PFS)の有意な改善と、より深く持続的な奏効が得られることが示された。眼関連有害事象の発現率は高かったが、belantamab mafodotinの用量変更によって管理可能であった。ギリシャ・アテネ大学のMeletios Athanasios Dimopoulos氏らDREAMM-8 Investigatorsが、18ヵ国95施設で実施された無作為化非盲検第III相試験「DREAMM-8試験」の結果を報告した。プロテアソーム阻害薬、免疫調節薬、抗CD38抗体を組み合わせた3剤または4剤併用療法により、未治療多発性骨髄腫患者の生存期間は延長したが、初回治療におけるレナリドミドの使用により初回再発時にレナリドミド耐性患者が増加していた。NEJM誌オンライン版2024年6月2日号掲載の報告。

再発難治多発性骨髄腫のBVd療法、DVd療法より有意にPFS延長/NEJM

 少なくとも1レジメン以上の治療歴のある再発または難治性の多発性骨髄腫(RRMM)の患者において、belantamab mafodotin+ボルテゾミブ+デキサメタゾン(BVd)併用療法はダラツムマブ+ボルテゾミブ+デキサメタゾン(DVd)併用療法と比較して、無増悪生存期間(PFS)に関して有意なベネフィットをもたらすことが示された。一方で、BVd併用療法群のほとんどの患者(95%)でGrade3以上の有害事象が認められた。ブラジル・Clinica Sao GermanoのVania Hungria氏らDREAMM-7 Investigatorsが「DREAMM-7試験」の結果を報告した。多様な抗腫瘍活性機序を有するB細胞成熟抗原(BCMA)標的抗体薬物複合体であるbelantamab mafodotinは、RRMM患者に対して単剤療法での有効性が示され、その知見に基づき標準治療と併用した場合のさらなる評価が検討された。NEJM誌オンライン版2024年6月1日号掲載の報告。

asciminib、新規診断の慢性期CMLに有効/NEJM

 新規に慢性期の慢性骨髄性白血病(CML)と診断された患者の治療において、ABLミリストイルポケットを標的とするBCR::ABL1阻害薬asciminibは、担当医が選択した第2世代チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)やイマチニブと比較して、分子遺伝学的大奏効(MMR)の達成割合が有意に高く、安全性プロファイルも良好であることが、ドイツ・イエナ大学病院のAndreas Hochhaus氏らASC4FIRST Investigatorsが実施した「ASC4FIRST試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2024年5月31日号に掲載された。

造血幹細胞移植後GVHDにROCK2阻害薬ベルモスジル発売開始/Meiji Seikaファルマ

 2024年5月、Meiji Seikaファルマは造血幹細胞移植後の慢性移植片対宿主病(GVHD)に対する新薬、選択的ROCK2阻害薬ベルモスジル(商品名:レズロック)を発売開始した。本薬剤はKadmon(現サノフィ)が開発したもので米国では2021年に発売されており、今回国内治験が終了し、保険承認、販売開始に至った。6月6日には慢性GVHDと本薬剤についてのプレスセミナーが行われ、北海道大学大学院 血液内科の豊嶋 崇徳氏が「造血幹細胞移植の最新動向と移植後の健康問題」と題した講演を行った。  「造血幹細胞移植には、患者自身の細胞を使う自家移植と、血縁者や白血球の型が合う他人の細胞を使う同種移植があり、近年では自家移植が年間約2,000件超の一方で、同種移植は4,000件弱と倍近く行われている。この背景には、骨髄バンク・さい帯血バンクなどが充実したことや、以前は移植不適とされたHLA(ヒト白血球抗原)が半合致の人からも新たなGVHD予防法の開発によって移植できるようになったことがある。

イサツキシマブ+VRd、移植非適応多発性骨髄腫の1次治療に有効/NEJM

 移植が非適応の多発性骨髄腫患者の1次治療において、標準治療であるボルテゾミブ+レナリドミド+デキサメサゾン(VRd)と比較して抗CD38モノクローナル抗体イサツキシマブ+VRdは、60ヵ月の時点での無増悪生存(PFS)を有意に改善し、イサツキシマブを加えても新たな安全性シグナルの発現は観察されないことが、フランス・リール大学のThierry Facon氏らIMROZ Study Groupが実施した「IMROZ試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2024年6月3日号で報告された。

aggressive ATLに対する同種造血幹細胞移植の有効性(JCOG0907)/ASCO2024

 成人T細胞白血病・リンパ腫(ATL)のうち、急性型、リンパ腫型、予後不良因子を有する慢性型のATL(aggressive ATL)は予後不良で、化学療法による生存期間中央値は約1年と報告されている。一方、aggressive ATLへの同種造血幹細胞移植(allo-HSCT)による3年全生存割合(OS)は約40%とされるが、その多くが後ろ向き解析に基づくものである。日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)では、aggressive ATLに対するallo-HSCTの有効性と安全性を検証するため、第III相単群検証的試験(JCOG0907)を実施。琉球大学の福島 卓也氏が米国臨床腫瘍学会年次総会(2024 ASCO Annual Meeting)で結果を発表した。

がんの臨床試験への参加でOSが延長するか?/JAMA

 カナダ・マギル大学のRenata Iskander氏らは、がんの臨床試験に参加した患者と参加しなかった患者の全生存期間(OS)を比較した研究についてシステマティック・レビューとメタ解析を行い、全体として試験参加群におけるOSの改善が示唆されたが、バイアスや交絡因子を考慮した研究に限定するとOSに対するベネフィットは認められなかったことを示した。がん患者が臨床試験に参加することが、ルーチン治療を受けた場合と比較してOSの延長と関連するかどうかは明らかになっていなかった。JAMA誌オンライン版2024年5月20日号掲載の報告。