内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:225

全国の医療機関に漫画を!『はたらく細胞』コラボPJT始動/TECC

 末梢動脈疾患(PAD)および末梢血管インターベンション(EVT)の啓発と発展を目的に活動している一般社団法人TECCが、「足の血管を守ろう!プロジェクト」と題したクラウドファンディングを開始した。今回、PADを医療従事者、そして一般人により広く知ってもらうことを目的に、人気漫画『はたらく細胞』とコラボレーションして特別コミックス「末梢動脈疾患」編を制作。オリジナルストーリーには、「足の痛みで困っている患者さんが少しでも早く医療機関に相談できるように、治療が遅れることのないように」という思いが込められている。

新型コロナ予防接種実施の手引き(6版)を公開/厚労省

 厚生労働省は、12月17日に全国の市町村に「新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の実施に関する手引き(6版)」を発出するとともに、同省のホームページでも公開した。本手引きは2020年12月17日の初版以来、十数回の更新を行い、その時どきの臨床知見、行政施策を反映した内容に改訂されている。  今回の改訂では、武田/モデルナ社ワクチンに関する記述、他施設へのワクチンの融通、ワクチンの移送に関する記述が大幅に追加された。  主な改訂点 【第4章2(5)ア(エ) ファイザー社ワクチンをシリンジに充填して移送する場合の留意点について追記】 在宅療養患者等に対して在宅において接種を行う場合は、希釈したファイザー社ワクチンをシリンジに充填した状態で移送することを可能としているが、以下の点に留意すること。 ・シリンジの充填作業は1ヵ所で行うこと。 ・ワクチンを充填したシリンジは、添付文書の記載に従い、2~30℃で管理し、揺らさないよう慎重に取り扱うとともに、直射日光および紫外線が当たらないようにすること。 ・希釈後は6時間以内に使用すること。 ・シリンジに充填した状態のワクチンを他施設へ融通しないこと。

医療機関でのブレークスルー感染事例の共通点は/感染研

 国立感染症研究所は、12月16日に同研究所のホームページで「ブレイクスルー感染者を含む医療機関、福祉施設などでのクラスター調査から得られた知見(簡略版)」を公開した。オミクロン株の拡大が懸念されている現在、クラスター抑止の観点からも参考にしていただきたい。  今回公開された知見は、2021年8月以降、医療施設や福祉施設などにおいて、ワクチン接種後一定の期間を経過した者のうち、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患する、いわゆるブレークスルー感染者を多数含むクラスターが報告されるようになったことに鑑み、「ブレークスルー感染者を多数含む複数の国内各地で発生したクラスターの各調査結果(計11事例)から得られた、共通すると思われる代表的な所見、および共通する対策に関する提案について、迅速性に重きを置いた形で簡略に紹介する」としている。

日本人の認知症リスクに対する身体活動の影響

 認知症リスクに対する身体活動の影響に関しては、逆因果律の可能性も考えられるため、その因果関係は疑問視されている。京都大学の佐藤 豪竜氏らは、認知症リスクの軽減に対する身体活動の潜在的な因果関係を調査するため、雪国の居住を操作変数(IV)として用いて評価を行った。International Journal of Behavioral Nutrition and Physical Activity誌2021年10月29日号の報告。  2013年、65歳以上の高齢者を対象に、独立した身体的および認知機能に関するデータを登録した縦断的コホート研究である日本老年学的評価研究のコホートデータを用いて調査した。平均フォローアップ期間は、5.7年であった。本研究の対象には、日本の19の市町村に在住する7万3,260人が含まれた。身体活動に関するデータは、自己報告形式の質問票で収集し、認知症の発症率は、介護保険データベースより確認を行った。IVは、2段階回帰手順を用いて、piecewise Cox比例ハザードモデルより推定した。

モデルナ製ワクチン、追加接種でオミクロン株への中和抗体が37倍に増強

 米国・モデルナ社は12月20日付のプレスリリースで、新型コロナウイルスワクチンのオミクロン株に対する効果について、予備的試験データを公表した。それによると、同社ワクチンの初回接種(1、2回目)ではオミクロン株への中和抗体価が従来の変異株より低下していたが、3回目接種を受けた後では中和抗体価が約37倍まで増強されたという。  今回発表されたのは、疑似ウイルスを用いた中和抗体価測定試験のデータ。モデルナ製ワクチンを2回接種した20例について、3回目接種を受けた後ではオミクロン株に対する中和抗体価が大幅に上昇し、被験者のGMT(幾何平均値)は、50μg(日本の追加接種に承認された用量の0.25mLに相当)接種により、ブースター接種前の約37倍となった。

「不退転の覚悟で挑む大きな医療政策とは?」衆議院議員・松本 尚氏インタビュー(後編)

 新型コロナウイルス感染症が社会を覆い尽くしたこの2年。世の中の常識や既定路線にも大小の揺らぎが生じ、来し方行く末を考えた人は少なくないだろう。今秋の衆議院選挙で、千葉県の小選挙区において初出馬ながら当選を果たした松本 尚氏(59歳)は、救急医療(外傷外科)専門医であり、国内のフライトドクターの第一人者としてその名前を知る人も多いはずだ。34年の医師のキャリアを置き、新人代議士として再出発を切った松本氏に、キャリア転換に至ったいきさつや、医療界と政界それぞれに対する思いや提言について伺った。

有害事象を追記、COVID-19ワクチンに関する提言(第4版)公開/日本感染症学会

 日本感染症学会(理事長:四柳 宏氏[東京大学医学部教授])は、12月16日に同学会のホームページで「COVID-19ワクチンに関する提言」の第4版を公開した。  今回の提言では、昨今のオミクロン株拡大の懸念を踏まえ「COVID-19ワクチンついて、その有効性と安全性に関する科学的な情報を解説し、接種を判断する際の参考にしていただくために作成いたしました。第3版のあとに明らかになったことや今後の課題について追記し、第4版として公開いたします。COVID-19の終息に向かって、COVID-19ワクチンが正しく理解され、安全性についても慎重に検証しながら、接種がさらに進んでゆくことを願っています」と今後のさらなるCOVID-19の予防に期待を寄せている。

未診断のCOPDを放置しないで!早期診断・治療に質問票の活用も

 先日、アストラゼネカが「世界COPDデー(11月17日)」にセミナーを開催した。室 繁郎氏(奈良県立医科大学 呼吸器内科学講座 教授)が、要介護の前段階“フレイル”の予防という視点から、COPDの早期診断・治療の重要性についての講演を行った。つづいて、山村 吉由氏(奈良県広陵町町長)が自治体として2014年度から取り組んでいるCOPD対策事業について講演した。また、セミナーの後半では、3年前にTV番組でCOPDの診断を受けた経験のある松嶋 尚美氏をゲストとして、トークセッションが設けられた。

ファイザーブースター接種、年齢層別の効果は/NEJM

 イスラエルで新型コロナワクチンBNT162b2(Pfizer-BioNTech製)の3回目接種(ブースター接種)を受けた16歳以上について調べた結果、全年齢でCOVID-19感染および重症の発生率についてブースター接種者のほうが非接種者よりも大幅に低かったことが、イスラエル・Weizmann Institute of ScienceのYinon M. Bar-On氏らにより報告された。イスラエルでは先行して実施された60歳以上へのBNT162b2ブースター接種の結果が有望であったことを受け、2回目接種から5ヵ月以上経つ若い年齢層にもブースターを接種するキャンペーンが拡大されていた。NEJM誌オンライン版2021年12月8日号掲載の報告。

ファイザー製ワクチン、ブースター接種で死亡リスク9割減/NEJM

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)mRNAワクチンのBNT162b2(Pfizer/BioNTech製)の、2回接種から少なくとも5ヵ月後にブースター接種を受けた人は、ブースター接種を受けていない人と比較して、COVID-19による死亡リスクが90%低下した。イスラエル・Clalit Health ServicesのRonen Arbel氏らが、同国半数超の国民が加入する健康保険データを基に解析を行い報告した。SARS-CoV-2のデルタ(B.1.617.2)変異株の出現と、BNT162b2ワクチンの経時的な有効性の低下により、早期にワクチンを接種した集団においてCOVID-19の再流行が発生したことから、イスラエルの保健省は2021年7月30日にBNT162b2ワクチンの3回目接種(ブースター接種)を承認したが、ブースター接種でCOVID-19による死亡率が低下するかどうかのエビデンスが必要とされていた。NEJM誌オンライン版2021年12月8日号掲載の報告。