内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:431

オセルタミビル10代への使用制限解除へ

 2018年5月16日、厚生労働省は「抗インフルエンザウイルス薬の安全対策」を議題に、薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会を開催した。主な論点は、抗インフルエンザ薬と異常行動に関する安全対策措置について、2007年からオセルタミビルリン酸塩(商品名:タミフル)のみに適用されている、10代への原則使用差し控え措置についてなど。

BACE-1阻害薬、アルツハイマー病への効果認められず/NEJM

 軽度~中等度のアルツハイマー病に対し、経口アミロイドβ前駆体タンパク質切断酵素1(BACE-1)阻害薬verubecestatは、認知機能や日常生活動作の低下について抑制効果は認められないことが示された。米国・メルク社Research LaboratoriesのMichael F. Egan氏らがプラセボ対照無作為化二重盲検試験の結果を、NEJM誌2018年5月3日号で発表した。BACE-1阻害薬は、アルツハイマー病患者に特徴的な脳脊髄液中アミロイドβ量を減少することが認められ、同疾患に対する臨床的効果が期待されていた。

心房細動の男性の死亡リスク、独身は既婚の1.25倍

 心房細動患者において、社会経済的因子と死亡率や心血管系合併症リスクとの関連はあまりわかっていない。今回、スウェーデン・カロリンスカ研究所のPer Wandell氏らによる心房細動患者のコホート研究で、低学歴者および独身(未婚・離婚)男性では死亡や心血管系合併症のリスクが高いことが報告された。European Journal of Public Health誌オンライン版2018年5月9日号に掲載。

ICD10に基づくフレイル評価、予後不良を予測/Lancet

 高齢の入院患者フレイルをスクリーニングし、予後不良のリスクが高い患者群を同定できる評価スコア「Hospital Frailty Risk Score:HFRS」が、フランス・Lyon Teaching HospitalのThomas Gilbert氏らによって開発された。HFRSは、病院の管理システムに国際疾病分類第10版(ICD-10)コーディングが用いられていれば利用可能で、システムに組み込めば自動的に判定できるようになるという。著者は、「低コストかつICD-10に基づく体系的な方法であり、予後不良のフレイルに対する適切なケアの提供に有用である」とまとめている。Lancet誌2018年5月5日号掲載の報告。

シナモンで関節リウマチ症状が緩和?

 わが国では、人口全体の0.4~0.5%、30歳以上ではおよそ1%が関節リウマチ(RA)にかかるといわれている。シナモンは、民間療法で関節炎などに使用されるが、詳細は検討されていなかった。今回、イラン・Ahvaz Jundishapur University of Medical SciencesのFarideh Shishehbor氏らの研究結果により、シナモンの摂取は、RA患者の炎症および臨床症状を改善する、安全かつ潜在的な補助的療法である可能性が示唆された。Journal of the American College of Nutrition誌オンライン版2018年5月3日号に掲載。

全国の麻疹患者は累積で100例超に

 国立感染症研究所(NIID)の「IDWR感染症発生動向調査速報(2018年第17週:4月23日~4月29日)」(5月9日付)によると、第17週までの全国での麻疹の累積報告数は102例となり、引き続き増加傾向であることが明らかになった。NIIDはまた、5月11日の「IDWR感染症発生動向調査週報(2018年第16週:4月16日~4月22日)」にて、「帰国後の海外渡航者に対しては、2週間程度は麻疹発症の可能性も考慮して健康状態に注意することが重要である」と注意喚起している。

COPDへの配合吸入剤、身体活動にも効果

 慢性閉塞性肺疾患(COPD)とは、慢性気管支炎や肺気腫を伴う肺の炎症性疾患であり、2018年4月、ガイドラインが5年ぶりに改訂された。日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社は、わが国のCOPD患者を対象に、長時間作用性抗コリン薬であるチオトロピウム(商品名:スピリーバレスピマット)と、長時間作用性β2刺激薬との配合剤であるチオトロピウム/オロダテロール(同:スピオルトレスピマット)の吸入剤の効果を比較検討したVESUTO試験の結果を発表した。この結果は、2018年5月1日付のInternational Journal of COPD誌に掲載された。