日本人高齢者における残存または欠損している歯数とアルツハイマー病との関連について、日本歯科総合研究機構の恒石 美登里氏らは、レセプト情報・特定健診等情報データベースを用いて、横断的な分析を行った。PLOS ONE誌2021年4月30日号の報告。
歯周病(400万9,345例)またはう蝕(虫歯)による抜歯(66万2,182例)の治療を行った60歳以上の患者を対象に、歯科医療レセプトデータを用いて、残存または欠損している歯数に関するデータを収集した。これらの歯数に関するデータとアルツハイマー病の診断を含む医療データを組み合わせて分析を行った。残存する歯数および第3大臼歯(親知らず)を除く欠損している歯数は、歯科医療レセプトの歯科用式を用いて算出し、それぞれ3群に分類した。アルツハイマー病のオッズ比(OR)および95%信頼区間(CI)の算出には、年齢、性別で調整した後、ロジスティック回帰モデルを用いた。