CKDでも、RA系阻害薬にBeyond Blood Pressure Lowering効果は認められない。(コメンテーター:石上 友章 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(146)より- 提供元:臨床研究適正評価教育機構 ツイート 公開日:2013/11/20 企画協力J-CLEAR 本記事のコメンテーター 石上 友章( いしがみ ともあき ) 氏 横浜市立大学附属病院循環器内科 教授 J-CLEAR評議員 オリジナルのニュース CKD患者、血圧5mmHg下げれば、心血管イベント17%減る/BMJ(2013/10/25掲載) これまでの多くの基礎研究の成果から、RA系阻害薬には、他のクラスの降圧薬にはないextraordinaryな効果があるとされてきた。ARBを対象にしたKyoto Heart Studyや、Jikei Heart Studyなどの日本発臨床研究は、このような基礎研究の成果によって導かれたConceptを証明する、いわばProof Of Conceptとなる研究であり、その意味で画期的であったが、データ改ざんによる不正によって論文撤回という事態を招いてしまった。 ログインしてコンテンツへ 新規会員登録はこちら 医師 薬剤師 医学生 その他 医療関係者 記事全文がお読みいただけるようになるほか、ポイントプログラムにもご参加いただけます。 参考文献・参考サイトはこちら 1) J Hypertens. 1998; 16: 127-137. 2) Blood Pressure Lowering Treatment Trialists' Collaboration. J Hypertens. 2007; 25: 951-958. 3) Fried LF et al. N Engl J Med. 2013; 369: 1892-1903. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 石上 友章先生の他のコメント マルチキナーゼ阻害薬・スニチニブの水平展開-難治性褐色細胞腫への応用 PhaseII試験が、Lancet誌に掲載されました!?(解説:石上友章氏) (2024/04/11掲載) RNA干渉が切り開く、画期的な高血圧治療薬―zilebesiranの挑戦―(解説:石上友章氏) (2023/09/01掲載) COVID-19の転帰に、レニン・アンジオテンシン系が重要な役割を果たしているのか?―(解説:石上友章氏) (2023/05/31掲載) 推定GFR値を、より正確に知る―欧州腎機能コンソーシアムの報告―(解説:石上友章氏) (2023/03/30掲載) アルドステロン合成酵素に対する選択性を100倍にしたbaxdrostatによる第II相試験の結果は、治療抵抗性高血圧症に有効である可能性が示された―(解説:石上友章氏) (2023/02/22掲載) 進行期CKDにRA系阻害薬は有益か?―STOP ACEi試験が教えてくれた―(解説:石上友章氏) (2022/12/20掲載) SGLT1/2阻害薬sotagliflozinに、蹉跌あり!(解説:石上友章氏)-1357 (2021/02/19掲載) FIDELIO-DKD試験-非ステロイド系選択的鉱質コルチコイド受容体拮抗薬finerenoneに、心腎保護効果あり!(解説:石上友章氏)-1340 (2021/01/12掲載) 第二アンジオテンシン変換酵素(ACE2)は、ヒトの運命をつかさどる『X因子』か?(解説:石上友章氏)-1309 (2020/10/29掲載) 「複合的減塩」のすすめ―まずは、カリウム代用塩の活用を!(解説:石上友章氏)-1237 (2020/06/04掲載) SARS-CoV-2との戦いーACE2は、味方か敵か?(解説:石上友章氏)-1218 (2020/04/23掲載) アルドステロン拮抗薬の死角を制する!(解説:石上友章氏)-1130 (2019/11/07掲載) 人種は、リスクか?- CREOLE試験の挑戦(解説:石上友章氏)-1065 (2019/06/26掲載) 現実と乖離する「ナトリウム・カリウム摂取量」と、健康長寿(解説:石上友章氏)-1047 (2019/05/15掲載) 腎疾患・CKDも遺伝子診断の時代へ!(解説:石上友章氏)-1006 (2019/02/19掲載) 『減塩パラドックス』Revisit! Populationか、Communityか、Individualか?(解説:石上友章氏)-920 (2018/09/26掲載) “2008年rosiglitazoneの呪い”は、いつまで続くのか?(解説:石上友章氏)-851 (2018/05/08掲載) 治療抵抗性高血圧に、薬剤師による個別カウンセリングが有効である(解説:石上友章氏)-843 (2018/04/24掲載) 1型糖尿病の臓器障害に、RA系阻害薬は有効か?(解説:石上友章氏)-776 (2017/12/06掲載) 現代でも通用する、「医食同源」のライフスタイル・健康長寿の秘訣は、食にあり(解説:石上友章氏)-723 (2017/08/30掲載) DASHダイエットは、痛風・高尿酸血症にも有効な「長生きダイエット」!(解説:石上 友章 氏)-688 (2017/06/28掲載) 腎保護効果は見せかけだった~RA系阻害薬は『万能の妙薬』ではない~(解説:石上 友章 氏)-669 (2017/04/20掲載) あれは幻だったのか?RA系阻害薬の“降圧を超えた臓器保護作用”(解説:石上 友章 氏)-648 (2017/03/03掲載) “the lower, the better”だけならば、苦労はない(解説:石上 友章 氏)-477 (2016/02/10掲載) 脳出血再発抑制に降圧は有効。それでもRCTは必要(解説:石上 友章 氏)-425 (2015/10/06掲載) 葉酸補充で、脳卒中が減る-臨床試験デザインの重要さを、あらためて教えてくれたCSPPT試験(解説:石上 友章 氏)-352 (2015/04/24掲載) 治療抵抗性高血圧の切り札は、これか?~ROX Couplerの挑戦!(解説:石上 友章 氏)-313 (2015/02/20掲載) 脳卒中急性期の高血圧管理は、効果がない? ~無数のCQに、臨床試験は応えられるのか -ENOS試験の教訓~(解説:石上 友章 氏)-279 (2014/11/25掲載) ガイドラインの正当性の検証は、大規模登録観察研究で!~219万3,425件に上る分娩登録からみた、分娩後急性腎不全のリスクと対策(解説:石上 友章 氏)-244 (2014/09/22掲載) EBMがもたらした、究極の“心血管イベント抑制”薬ポリピルは、実現するか(解説:石上 友章 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(224)より- (2014/07/11掲載) 血圧長期変動性よりも若年時の血圧が、冠状動脈石灰化スコアに影響を及ぼすことが明らかになる(コメンテーター:石上 友章 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(186)より- (2014/03/18掲載) 改めて問われる、心血管リスクとしての腎結石の意義(コメンテーター:石上 友章 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(126)より- (2013/08/27掲載) 〔CLEAR! ジャーナル四天王(90)〕 否定された『減塩パラドックス』―降圧の基本は、やはり減塩。 (2013/05/02掲載) 〔CLEAR! ジャーナル四天王(50)〕 降圧薬併用にNSAIDsで、急性腎障害が増加する!-多剤併用にご用心 (2013/02/13掲載) 〔CLEAR! ジャーナル四天王(43)〕 もうひとつのeGFR算出式(CKD-EPI)を使った200万人規模のメタ解析が明らかにする『高齢者CKDはAgingに非ず』 (2013/01/08掲載) 〔CLEAR! ジャーナル四天王(13)〕 心房細動診療のピットフォール―心房細動で出血死させないために。CKDに配慮したリスク評価を! (2012/09/04掲載) その他の解説記事をみる J-CLEAR(臨床研究適正評価教育機構)とは J-CLEAR(臨床研究適正評価教育機構)は、臨床研究を適正に評価するために、必要な啓発・教育活動を行い、わが国の臨床研究の健全な発展に寄与することを目指しています。 本企画では、J-CLEARの活動の一環として、CareNet.comで報道された海外医学ニュース「ジャーナル四天王」に対し、臨床研究の適正な解釈を発信します。 詳しくはこちら このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 虚血性心筋症の心室頻拍、カテーテルアブレーションは有効か/NEJM(2024/12/03) “Fantastic Four”の一角に陰り:心筋梗塞例にミネラルコルチコイド受容体拮抗薬は無効(解説:桑島巌氏)(2024/12/03) 飽和脂肪酸摂取量がアルツハイマー病リスクと関連(2024/12/03) 自覚症状に乏しい糖尿病性腎症に早く気付いて/バイエル(2024/12/03) ワクチン同時接種、RSV+インフルエンザ/新型コロナの有効性は?(2024/12/03) トリプルネガティブ乳がんの治療にDNAワクチンが有望か(2024/12/03) 喘息は子どもの記憶能力に悪影響を及ぼす(2024/12/03) 妊娠中のビタミンD摂取は子どもの骨を強くする(2024/12/03) 前立腺肥大症治療薬のタダラフィルが2型糖尿病リスクを抑制(2024/12/03)