ネクサバールが、進行性乳がんににおいて化学療法との併用で無増悪生存期間を70%以上改善

提供元:ケアネット

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公開日:2009/10/05

 



独バイエル ヘルスケア社とオニキス・ファーマシューティカル社は、進行性乳癌に対するネクサバール(ソラフェニブトシル酸塩錠)と経口化学療法剤カペシタビンの併用療法に関する最初の医師主導の臨床試験グループによる無作為化二重盲験プラセボ比較第II相臨床試験において、無増悪生存期間が74%有意に延長されたことを発表した。バイエル薬品株式会社が30日に報告をまとめた。

試験結果は、ドイツ・ベルリンで開催された第15回欧州癌学会(ECCO)・第34回欧州臨床腫瘍学会(ESMO)合同会議で報告された。

今回の試験は、局所進行または転移性 HER-2 陰性乳がんの患者を対象として、ネクサバールと経口化学療法剤カペシタビンの併用療法を評価したもの。ネクサバールとカペシタビンの併用において、新たな有害事象は観察されず、概ね忍容性に優れているという結果が示されたという。よく見られたグレード3/4 の有害事象は、手足皮膚反応、下痢、呼吸困難、好中球減少症、粘膜炎だったとのこと。

第II相臨床試験は、無作為化二重盲検プラセボ対照比較試験であり、ネクサバールと経口化学療法剤カペシタビンの併用療法を評価した。局所進行性、またはHER-2陰性の転移性乳がん患者で、化学療法による治療歴が1回までの患者229名が対象となった。試験の主要評価項目は無増悪生存期間(PFS)で、副次評価項目は、全生存期間(OS)、病勢進行までの期間(TTP)、安全性であった。患者は、カペシタビン1000mg/m2を1日2回、14日間服用し、その後7日間休薬するレジメンに加えて、経口でネクサバール400mgを1日2回服用する群と、同量のプラセボを1日2回服用する群に、無作為に割り付けられた。

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