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せん妄の早期発見が可能に 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2012/08/30 高齢入院患者におけるせん妄発現は患者や家族の苦痛だけでなく、入院期間の延長や医療事故、医療スタッフの負荷増大などさまざまな弊害をもたらす。そのため対応方法の確立が急がれる。せん妄に対応するためには、早期発見が重要である。海外では、せん妄評価法(Confusion Assessment Method:CAM)が一般病棟におけるせん妄の早期発見に用いられている。Thomas氏らは、高リスク患者のせん妄のスクリーニングと診断についてICD-10およびDSM-IVと比較して、CAMアルゴリズムのせん妄判定基準が有用であるかを検討した。J Am Geriatr Soc誌オンライン版2012年8月6日号の報告。 対象は、大学病院に急性期内科疾患で入院した102名(年齢:80~100歳)。CAM診断アルゴリズム4項目を使用し、記録した。せん妄の診断は、専門家のコンセンサスによりDSM-IV、ICD-10に基づき評価を行った。 主な結果は以下のとおり。 ・79名の入院患者にせん妄スクリーニングのためCAMを実施した(せん妄有病率はDSM-IV:24% 、ICD-10:14%)。 ・全CAM項目のうち、「急性発症または症状の動揺」は診断のために最も重要である(DSM-IV:AUC=0.92 、ICD-10:AUC=0.83)。 ・CAM診断アルゴリズムは、DSM-IVとの比較において感度74%、特異性100%、AUC=0.88であり、ICD-10との比較では感度82%、特異性91%、AUC=0.85であった。 ・ICD-10との比較においてCAMアルゴリズムに精神運動の変化を加えることで、特異性は97%に改善したが、感度は55%に減少した(AUC=0.96)。CAMアルゴリズムでせん妄でないと識別された群のみにそれぞれ精神運動の変化を適応すると、感度91%、特異性85%に改善した(AUC=0.95)。 関連医療ニュース ・がん患者のせん妄治療に有効な抗精神病薬は… ・せん妄対策に「光療法」が有効! ・気温31℃超で気分症状が再発!入院も増加 (ケアネット 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Thomas C, et al. J Am Geriatr Soc. 2012 Aug; 60(8): 1471-1477. doi: 10.1111/ j.1532-5415.2012.04066.x. Epub 2012 Aug 6. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 ICU患者のせん妄、家族の自由面会で減少せず/JAMA ジャーナル四天王(2019/07/26) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 腎移植後の抗体関連型拒絶反応、抗CD38抗体felzartamabが有望/NEJM(2024/07/18) 産後VTE予防のエノキサパリン、より高リスク例へ限定可能?/JAMA(2024/07/18) オミクロン対応2価コロナワクチン、半年後の予防効果は?/感染症学会・化学療法学会(2024/07/18) 日本における頭痛障害、片頭痛の有病率調査の正確性は(2024/07/18) 運動が化学療法による末梢神経障害の回避に有効か(2024/07/18) マルチビタミンに寿命延長効果はある?(2024/07/18) 夜勤とギャンブル利用の関係(2024/07/18) [ あわせて読みたい ] 毎日使える 街場の血液学(2019/10/09) Dr.林の笑劇的救急問答14<下巻>(2019/08/07) Dr.安部の皮膚科クイズ 初級編(2019/07/15) ~プライマリ・ケアの疑問~ Dr.前野のスペシャリストにQ!【精神科編】(2019/06/15) Dr.たけしの本当にスゴい高齢者身体診察(2019/05/15) J-COSMO(ジェイ・コスモ)Vol.1 No.1(2019/04/17) Dr.林の笑劇的救急問答14<上巻>(2019/03/15) 志水太郎の診断戦略ケーススタディ(2019/02/15) Dr.長尾の胸部X線クイズ 上級編 (2019/01/15)
Thomas C, et al. J Am Geriatr Soc. 2012 Aug; 60(8): 1471-1477. doi: 10.1111/ j.1532-5415.2012.04066.x. Epub 2012 Aug 6.