アトピー性皮膚炎患者の悩みの種、目の周りの黒ずみへのレーザー治療の有効性

提供元:ケアネット

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公開日:2013/04/02

 

 アトピー性皮膚炎患者の悩みの種となっている目の周りの黒ずみについて、レーザー治療が有効かつ安全に使用可能であることを、韓国・中央大学のKui Young Park氏らがパイロットスタディを行い報告した。アトピー性皮膚炎患者の多くに同症状がみられ治療への希求も高いが、同治療に関する文献的な報告はほとんどなかった。Journal of Cosmetic and Laser Therapy誌オンライン版2013年3月6日号の掲載報告。

 研究グループは、2790-nm Er:YSGG(2,790nmエルビウムyttrium scandium gallium garnet)によるレーザー治療について、アトピー性皮膚炎患者の目の周りの黒ずみに対する臨床的有効性と安全性を評価した。

 被験者は、軽度のアトピー性皮膚炎患者である21歳超の韓国人10例。アトピー性皮膚炎活動期で治療を要する患者は、レーザー治療後に増悪の可能性があり除外された。

 2790-nm Er:YSGGレーザー治療は、フルエンス1.8~2.2J/cm2、スポットサイズ6mm、10%重複でのパルス幅0.3msを指標として、目の周り全体に4週間に1回の間隔で行われた。

 有効性の評価は、盲検下で研究者によって0~5の四分位階調度スコアを用いて行われた。また、患者に対して同一スコアを用いた書面で回答を求める満足度の評価を行った。副作用について起こりうるすべての事象について評価した。

 主な結果は以下のとおり。

・治療後2ヵ月時点の評価において、74.5%(スコア2.7)の改善を示し、患者満足度(スコアスケール)も平均74%(2.4)が改善を示した。
・4ヵ月時点の評価では、同72.5%(2.5)、71.5%(2.3)の改善を示した。
・重篤な副作用やアトピー性皮膚炎の増悪は報告されなかった。
・アトピー性皮膚炎患者の目の周りの黒ずみについて、2790-nm Er:YSGGレーザー治療は有効かつ安全に使用できる可能性がある。

(ケアネット)