慢性腰痛の痛みや機能障害などの改善に水中療法の集中プログラムが有効 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2013/12/04 水中療法の週5回2ヵ月間集中プログラムは、慢性腰痛患者の疼痛、機能障害、身体組成値および体力測定値を改善するとともにQOLを向上させることが認められた。スペイン・グラナダ大学のPedro Angel Baena-Beato氏らによる比較臨床試験で明らかとなった。Clinical Rehabilitation誌オンライン版2013年10月31日号の掲載報告。 対象は、慢性腰痛を有しあまり運動しない成人患者49例で、水中療法を週5回、2ヵ月間行う集中プログラムの実施群(24例)と、集中プログラムの順番待ちまたはプログラム空き時間に水中療法を行う対照群(25例)に分け、集中プログラムの効果を評価した。 評価項目は、疼痛強度(視覚的アナログスケール:VAS)、機能障害(オスウェストリー障害指数;ODI)スコア、SF-36による健康関連QOL、身体組成値(体重、BMI、体脂肪率、骨格筋量)および体力測定値(長座体前屈、握力、腹筋、1マイル歩行テスト)であった。 主な結果は以下のとおり。 ・実施群では、疼痛強度が3.83±0.35mm減少、ODIスコアが12.7±1.3減少、SF-36の身体に関するスコアが10.3±1.4増加し、いずれも有意(p<0.001)な改善であったが、SF-36の精神に関するスコアの改善はみられなかった(p=0.114)。 ・身体組成値と体力測定値は、実施群では有意な改善が認められたが(すべての項目がp<0.01)、対照群ではいずれの項目もまったく変化しなかった。 ~進化するnon cancer pain治療を考える~ 「慢性疼痛診療プラクティス」連載中! ・知っておいて損はない運動器慢性痛の知識 ・身体の痛みは心の痛みで増幅される。知っておいて損はない痛みの知識 ・脊椎疾患にみる慢性疼痛 脊髄障害性疼痛/Pain Drawingを治療に応用する (ケアネット) 原著論文はこちら Baena-Beato PA et al. Clin Rehabil. 2013 Oct 31. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 脳出血既往AFに対する脳梗塞予防、DOACは有用か?/Lancet(2025/03/07) GLP-1受容体作動薬、自殺リスクと関連せず/BMJ(2025/03/07) 活動性ループス腎炎に対する新しいタイプの抗CD20抗体の治療効果(解説:浦信行氏)(2025/03/07) 抗PD-L1抗体薬、GLP-1薬などに重大な副作用追加/厚労省(2025/03/07) 新規作用機序の潰瘍性大腸炎治療薬オザニモド、その特徴は?/BMS(2025/03/07) 治療抵抗性強迫症に対するSSRI+ブレクスピプラゾールの有用性(2025/03/07) 硬膜外ステロイド注射は慢性腰痛に効果あり?(2025/03/07) 日本人の4人に1人がコロナ陰謀論を信じている!?(2025/03/07)