小児ADHD、食事パターンで予防可能か 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2014/05/09 これまで子供の行動における食事の役割は議論されてきたが、小児期の行動障害と複数の栄養因子との関連が絶えず示唆されている。韓国・国立がんセンターのHae Dong Woo氏らは、注意欠陥・多動性障害(ADHD)に関連する食事パターンを明らかにするため、症例対照研究を行った。その結果、伝統的かつ健康的な食事を摂取することで、ADHDリスクが低下する可能性があることが示唆された。Nutrients誌オンライン版2014年4月14日号の報告。 対象は7~12歳の小学生192人。食事摂取量を評価するために、3回の非連続的な24時間回想(HR)インタビューを実施し、事前に定義された32の食品群は主成分分析(PCA)で抽出した。 主な結果は以下のとおり。 ・PCAにより、「伝統的」「海藻-卵」「伝統的-健康的」「軽食」の四大食事パターンを特定した。 ・「伝統的-健康的」パターンは低脂肪、高炭水化物なだけでなく、脂肪酸やミネラルを多く摂取していた。 ・「伝統的-健康的」パターンを三分位に分け最高位を最低位と比較すると、多変量調整後のADHDのオッズ比(OR)は、0.31(95%CI:0.12~0.79)であった。 ・「軽食」パターンのスコアは、明確にADHDリスクと関連していた。しかし、有意な関連は第2三分位のみで観察された。 ・その他の食事パターンでは、ADHDとスコアの間に有意な関連は認められなかった。 関連医療ニュース 小児ADHDの薬物治療、不整脈リスクに注意を 子供はよく遊ばせておいたほうがよい 小児の自殺企図リスク、SSRI/SNRI間で差はあるか (ケアネット 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Woo HD, et al. Nutrients. 2014 Apr 14;6(4):1539-53. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 ADHDと食事パターンとの関連~メタ解析 医療一般(2019/07/02) ADHD発症や重症度にビタミン摂取が関連 医療一般(2017/01/13) ADHD治療に対するカフェインの影響 医療一般(2022/03/18) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 重症βサラセミアへのbeti-cel、89%が輸血非依存性を達成/Lancet(2024/11/25) 手術目的の入院患者の有害事象、多くは予防可能/BMJ(2024/11/25) 境界性パーソナリティ障害に非定型抗精神病薬は有効なのか〜メタ解析(2024/11/25) 非肥満2型糖尿病患者の心血管障害へのSGLT2阻害薬の効果は/京大(2024/11/25) EGFR陽性NSCLC、CRT後のオシメルチニブは日本人でも良好(LAURA)/日本肺癌学会(2024/11/25) 1日わずか5分の身体活動の追加が血圧低下に効果的(2024/11/25) 便秘は心臓病のリスクを高める?(2024/11/25) [ あわせて読みたい ] エキスパートが教える痛み診療のコツ(2018/10/11) 医療者向け『学校がん教育.com』(2022/12/01) アトピー性皮膚炎・乾癬特集まとめインデックス(2022/11/11) アトピー性皮膚炎・乾癬特集まとめインデックス(2022/11/11) 診療所売買に関心がある方に!マンガ連載をまとめた冊子プレゼント【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第43回(2022/10/17) 今考える肺がん治療(2022/08/24) あなたにとって、開業の「成功」「失敗」とは?【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第42回(2022/08/09) 「後継者採用」という甘い誘いに乗ったら…【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第41回(2022/07/08) 「診療所、知人に売るから大丈夫」、それ本当に大丈夫??【ひつじ・ヤギ先生と学ぶ 医業承継キソの基礎 】第40回(2022/06/06) Dr.金井のCTクイズ 初級編(2022/05/17)