うつ寛解のポイントは疲労感 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2014/07/24 大うつ病性障害(MMD)患者に対する、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)治療のアウトカムに、疲労感はどのような影響を及ぼすのだろうか。この疑問を明らかにすべく、M. Ferguson氏らはSTAR*Dの二次解析により検討を行った。その結果、ベースライン時の疲労感が軽度であること、および治療中の疲労回復は、うつ症状の寛解、および良好な機能やQOLと関連していることが示された。Current Medical Research and Opinion誌オンライン版2014年7月4日号掲載の報告。 研究グループは、STAR*Dのレベル1治療(14週以下のシタロプラム単独療法)のデータを解析した。疲労感は、16項目のうつ症状簡易自己評価票(QIDS-SR16)から活力(energy)レベルに関係していた項目14で、前向きに評価した(スコア0~3、0は疲労感なし、3は疲労感が最大)。評価は、レベル1治療の導入および終了時に行った(疲労感なし/ 治療により疲労感が出現/ 疲労感が軽減/ 疲労感が残る)。 主要評価項目は、抑うつ症状の寛解(17項目のハミルトンうつ病評価尺度で7以下、またはQIDS-SR16で5以下)、生活の質に関する楽しみと満足感の簡易質問票(Quality of Life Enjoyment and Satisfaction Questionnaire-Short Form)の評価、簡易健康調査の精神・身体的サブスケール(Short-Form Health Survey Mental and Physical subscales)、仕事と社会性の調整尺度(Work and Social Adjustment Scale;WSAS)であった。 主な結果は以下のとおり。 ・ベースライン時2,868例の患者が、解析に組み込まれた。QIDS-SR16の項目14のスコアが0であった患者は5.5%、1は22.9%、2は53.6%、3は18.0%であった。 ・レベル1の治療中、疲労感なしであった患者は3.5%、治療により疲労感が出現は2.1%、治療中に疲労感が軽減33.6%、疲労感が残った患者は60.8%であった。 ・「女性」「失業中」「教育を受けた期間が短い」「月収が低い」が、ベースライン時の疲労感と有意に関連していた(すべてp<0.0001)。 ・ベースライン時の疲労感レベルが高かった人または疲労感が継続した人は、寛解の尤度が低く、あらゆる満足感が低かった(p<0.0001)。治療アウトカムにおける精神的・身体的機能が低く(p≦0.005)、WSAS総スコアも高い(p<0.0001)ことから、機能障害がより重度であることが示唆された。 ・一方、ベースライン時の疲労感レベルが低く抗うつ薬治療中に疲労感が軽減したMMD患者は、うつ症状寛解率が高く、機能およびQOLも良好であった。 ・本検討は、STAR*Dのレベル1サンプル(抗うつ薬がシタロプラムのみであった)を採用していたこと、活力/疲労感の代替指標を用いていたこと(QIDS-SR16の項目14)、副次的な事後解析デザインであることから限定的であった。 関連医療ニュース うつ病の寛解、5つの症状で予測可能:慶應義塾大学 「笑い」でうつ病診断が可能に うつ病患者、SSRI治療開始1年以内に約半数がセカンド治療に 担当者へのご意見箱はこちら (ケアネット) 原著論文はこちら Ferguson M, et al. Curr Med Res Opin. 2014 Jul 4:1-10. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 多臓器mCRC、腫瘍減量療法追加で全生存期間は改善するか/JAMA(2026/03/31) 転移乳がんへのサシツズマブ ゴビテカン、アジアを含む安全性統合解析/日本臨床腫瘍学会(2026/03/31) 再発・難治性濾胞性リンパ腫へのエプコリタマブ+R2併用療法のEPCORE FL-1試験、日本人解析を含む最新データ/日本臨床腫瘍学会(2026/03/31) 「心疾患患者の妊娠・出産の適応、管理に関するガイドライン」をフォーカスアップデート/日本循環器学会(2026/03/31) 生涯を通じた食生活の質が認知機能と関連している(2026/03/31) 遠隔診療で医療費が対面診療の約5分の1に(2026/03/31) BMIでは見えない死亡リスク?新体型指標の可能性~日本人大規模コホート(2026/03/31) [ あわせて読みたい ] 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24) 松戸市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/20) カスガ先生の精神科入門[負けるが勝ち!]<上巻>(2012/12/01) カスガ先生の精神科入門[負けるが勝ち!]<下巻>(2012/12/01)