電子機器および情報テクノロジーは、疼痛の評価においてもますます用いられるようになっている。スペイン、ロビラ・イ・ビルジリ大学のRocio de la Vega氏らは、疼痛強度の伝達を補助するスマートフォンアプリを開発。その使用成績や使用満足感などを調べた。結果、医療従事者、非医療従事者を問わず、その使用において良好な有用性および受容性を示したことを報告した。Journal of Pain誌2014年10月号(オンライン版2014年5月20日号)の掲載報告。
研究グループが開発したスマートフォンアプリ「Painometer」は、4つの既知の有効性、信頼性が高い疼痛強度尺度(Faces Pain Scale-Revised[FPS-R]、Numerical Rating Scale-11[NRS-11]、Coloured Analogue Scale[CAS]、視覚アナログスケール[VAS])を包含したものであった。
検討では、医療従事者および非医療従事者にPainometerを使用してもらい、有用性(使用成績、満足度など)、受容性(使用したいという意欲など)について調べた。質的な有用性の検討は、2回反復使用してもらうことで評価し、また半構造化インタビューも行った。
使いやすさ、使用時の間違い、最も人気の高かった特徴、改良が示唆された点、受容性を評価した。
主な結果は以下のとおり。
・検討は、医療従事者24人、非医療従事者30人で行われた。参加者のコンピューター使用歴は平均10年であった。
・1回目の試行において有用性の問題を解決するために、説明書を加えること、フォーマットおよびレイアウト項目の変更を行う必要があることが報告された。
・それらを解決後の2回目の試行では、問題点は報告されなかった。
・Painometerは、疼痛強度の評価精度の改善に役立つ、有用で、ユーザーフレンドリーなスマートフォンアプリであることが示された。
(ケアネット)