双極性障害ラピッドサイクラーの特徴は 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2015/03/11 双極性障害のラピッドサイクラーに関連する臨床的要因や抗うつ薬の役割を解明するため、スペイン・バルセロナ大学のMarc Valenti氏らは検討を行った。Bipolar disorders誌オンライン版2014年2月12日号の報告。 本研究は、最大14年間症状や治療が継続された双極性障害患者289例を対象とした、前向き自然主義的コホート研究として実施された。対象患者をラピッドサイクラー群48例、非ラピッドサイクラー群241例に分類し、社会人口統計学的、臨床的、アウトカム変数に関して比較した。 主な結果は以下のとおり。 ・対象患者289例のうち、フォローアップ中にラピッドサイクルが認められた患者は48例(16.6%)であった。 ・2群間でいくつかの違いがみられたが、Cox回帰分析の結果、非定型うつ症状のみ(p=0.001)、発症年齢(p=0.015)、自殺未遂数(p=0.030)がラピッドサイクラー群と有意に関連していた。 ・双極性障害患者のラピッドサイクラー化は、慢性化傾向、アウトカム不良、非定型うつ症状に関連していた。また、抗うつ薬の使用率の高さと関連していた。 関連医療ニュース 双極性障害に抗うつ薬は使うべきでないのか 重症うつ病と双極性障害の関係:徳島大 双極性障害、退院後の自殺リスクが高いタイプは 担当者へのご意見箱はこちら (ケアネット 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Valentí M, et al. Bipolar Disord. 2015 Feb 12. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 双極性障害とADHDは密接に関連している 疫学(頻度)(2013/01/30) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 複雑CAD併存の重症AS、FFRガイド下PCI+TAVI vs.SAVR+CABG/Lancet(2024/12/20) 慢性心血管系薬のアドヒアランス不良、リマインドメッセージでは改善せず/JAMA(2024/12/20) “Real-world”での高齢者に対するRSVワクチンの効果(解説:山口佳寿博氏/田中希宇人氏)(2024/12/20) 切除不能肝細胞がん、アテゾ+ベバがTACEの代替となる可能性/ESMO Asia2024(2024/12/20) EGFR陽性NSCLCの1次治療、オシメルチニブ+化学療法のアジア人データ(FLAURA2)/ESMO Asia2024(2024/12/20) 進行・再発子宮体がんの新たな治療選択肢/AZ(2024/12/20) 導入療法後に病勢進行のないHR+/HER2+転移乳がん1次治療、パルボシクリブ追加でPFS改善(PATINA)/SABCS2024(2024/12/20) 統合失調症発症後20年間における抗精神病薬使用の変化(2024/12/20) SGLT2阻害薬はがん発症を減らすか~日本の大規模疫学データ(2024/12/20) [ あわせて読みたい ] Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24) 松戸市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/20) シネマセラピー ~シネマにみるメンタルヘルス~(2013/04/26)