非定型抗精神病薬は治療中止率を改善させているのか 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2016/07/15 統合失調症患者における抗精神病薬単独療法を中止するまでの期間について、イタリア・ミラノ大学のMassimiliano Buoli氏らは、36ヵ月のフォローアップ研究により比較検討を行った。Human psychopharmacology誌2016年7月号(オンライン版2016年6月13日号)の報告。 対象は、ミラノ大学とオランダ・ユトレヒト大学の精神科外来において抗精神病薬単独療法でフォローアップされた統合失調症患者220例。36ヵ月のフォローアップ期間の生存分析(Kaplan-Meier)は、単一治療群と比較した。エンドポイントは、再発、副作用、ノンコンプライアンスによる治療中止とした。 主な結果は以下のとおり。 ・ハロペリドール治療群は、他の治療群と比較し中止率が高かった(リスペリドン:p<0.001、オランザピン:p<0.001、クエチアピン:p=0.002、クロザピン:p<0.001、アリピプラゾール:p=0.002)。 ・有効性の欠如による再発が、オランザピン群よりもハロペリドール群で、より高頻度な理由であった(p<0.05)。 ・錐体外路系副作用(EPS)は、オランザピン群よりもハロペリドール群で、より高頻度であった(p<0.05)。 ・オランザピン群は、他の治療群よりも体重増加がより高頻度であったが、統計学的な有意差は認められなかった。 著者らは「非定型抗精神病薬治療群は、ハロペリドール治療群よりも、より長く薬物療法が継続できると思われる。また、非定型抗精神病薬は、ハロペリドールよりも再発に対し保護的であると考えられる。しかし、これらの結果は、潜在的な交絡因子に照らし合わせて慎重に解釈すべきである」としている。 関連医療ニュース 抗精神病薬の変更は何週目が適切か 統合失調症治療、安定期の治療継続は妥当か 抗精神病薬の単剤化は望ましいが、難しい (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Buoli M, et al. Hum Psychopharmacol. 2016;31:325-331. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 非定型抗精神病薬治療に対する精神科医と精神科薬剤師の考え方 医療一般(2019/07/18) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 5価髄膜炎菌ワクチン、単回接種で良好な免疫応答/Lancet(2025/04/03) ARDSの鎮静、セボフルラン対プロポフォール/JAMA(2025/04/03) 日本人へのbempedoic acid、LDL-C20%超の低下を認める(CLEAR-J)/日本循環器学会(2025/04/03) 造血幹細胞移植後のLTFUを支える試み/日本造血・免疫細胞療法学会(2025/04/03) PTSDに対するブレクスピプラゾール治療、単剤療法と併用療法の有効性(2025/04/03) 非専門医とはすでに同等!?医師vs.生成AIの診断能力を比較(2025/04/03) 母乳育児は子どもの血圧低下に関連(2025/04/03) [ あわせて読みたい ] ~プライマリ・ケアの疑問~ Dr.前野のスペシャリストにQ!【精神科編】(2019/06/15) Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24) 松戸市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/20)