日本人AF患者に対するリバーロキサバンのリアルワールドデータ:ESC2016

提供元:ケアネット

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公開日:2016/09/01

 

 ドイツ・バイエル社は、経口第 Xa 因子阻害剤リバーロキサバン(商品名:イグザレルト)を非弁膜症性心房細動患者に使用した複数の国から得られた新たなリアルワールドデータが、2016 年欧州心臓病学会(ESC)学術集会で公表されたことを2016 年8月29日発表した。

 日本の患者 11,000 人以上が登録された市販後の前向き観察研究 XAPASSでは、日常診療で新たにリバーロキサバンの服用を開始した非弁膜症性 AF 患者において、脳卒中および重大な出血事象の発現率がいずれも低いことが確認された。

 XAPASSの対象患者は脳卒中の平均リスクがこれよりも低く、CHADS2 スコア平均値は 2.2 であった。XAPASS において、出血事象の発生率は100 患者・年当たり4.84 件で、このうち重大な出血事象の発現率は1.02 件、頭蓋内出血の発現率は0.43 件であった。また、脳卒中、非中枢神経系塞栓症および心筋梗塞の複合からなる主要評価項目の発現率は100 患者・年当たり1.35 件で、虚血性脳卒中の発現率は100 患者・年当たり0.90 件であった。これらの結果は、無作為化第Ⅲ相臨床試験 J-ROCKET AF とおおむね一貫していた。

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(ケアネット 細田 雅之)