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ADHD発症しやすい家庭の傾向 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2017/09/01 ADHDの有症率は貧困層で高いことが多くの研究で報告されているが、その関係性が親のADHD歴によって、どのように変化するかはほとんど考察されていない。米国・UNM Health Sciences CenterのAndrew S. Rowland氏らは、6~14歳の学生サンプルを用いて、社会経済的地位(socioeconomic status:SES)や親のADHD歴によって有症率が異なるかを評価した。Journal of child psychology and psychiatry誌オンライン版2017年8月12日号の報告。 米国・ノースカロライナ州の1つの群にある17校1~5学年のすべての子供を対象に、教師評価尺度と親1,160人の面接を用いて評価し、これにはADHD構造化インタビュー(DISC)を含んだ。親と教師の評価を組み合わせて、DSM-IVのADHD状態を判定した。データ分析の対象は、親のADHD歴に関する情報を有する967人の子供に絞り込んだ。SESは、家庭の所得と回答者の教育により測定した。 主な結果は以下のとおり。 ・家庭の所得と親のADHD診断歴との間に、相互の影響が認められた(p=0.016)。 ・SESの傾度は、親にADHD歴がない家庭で強く、親がADHD歴を持つ子供ではより弱かった。 ・親にADHD診断歴がない子供のうち、低所得家庭の子供のADHDの割合は、共変量で調整した後、高所得家庭の子供の6.2倍であった。 ・親がADHD歴を有する子供のADHDのオッズ比は、親にADHD歴がない高所得家庭の子供の10倍以上であったが、高所得と低所得家庭の子供間のSES傾度はそれほど顕著ではなかった(オッズ比:1.4、95%CI:0.6~3.5)。 著者らは「SESと親のADHD歴はそれぞれ、子供のADHDに対する強力なリスク因子であり、相互に影響を及ぼす。ADHDリスクに影響するSESの要因を分析するためには、より多くの調査が必要である。今後のADHDの調査では、他の環境リスク因子の強さが、親のADHD歴によって異なるかどうかを評価すべきである。低いSESの家庭の子供や親がADHD歴を有する子供については、早期の症状発見と早期介入が検討されるべきである」としている。 ■関連記事 母親の体格がADHD、自閉症リスクと関連か ADHD児への併用療法や抗精神病治療の傾向 小児ADHDの合併症有病率と治療成績 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Rowland AS, et al. J Child Psychol Psychiatry. 2017 Aug 12. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 再発・難治性DLBCL、複数の分子標的薬を含む5剤併用療法が有効/NEJM(2024/07/02) 心房細動とその合併症の生涯リスクの2000~22年における経時的変化:デンマークの一般住民を対象とした全国規模のコホート研究(解説:原田和昌氏)(2024/07/02) 臨床現場で認知症やMCI患者のアドヒアランスは把握可能か(2024/07/02) ライフステージごとの運動で健康寿命の延伸を目指す/日医(2024/07/02) プラネタリーヘルスダイエットは地球と人間の健康を促進する(2024/07/02) ニルマトレルビル/リトナビル、long COVIDに対する効果が認められず(2024/07/02) キシリトールの摂取は心血管イベントのリスクを高める(2024/07/02) 問題飲酒につながる仕事の特性(2024/07/02) [ あわせて読みたい ] Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) Dr.ゴン流ポケットエコー簡単活用術(2014/06/11) 診療よろず相談TV(2013/10/25) ここから始めよう!みんなのワクチンプラクティス ~今こそ実践!医療者がやらなくて誰がやるのだ~(2014/05/15) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24)