既治療の進行非小細胞肺がん(NSCLC)においてニボルマブとドセタキセルを比較した2つの第III相試験(扁平上皮がんでのCheckMate-017非扁平上皮がんでのCheckMate-057)のプール解析の更新結果が報告され、ニボルマブはドセタキセルと比較し全生存期間(OS)を延長していることが示された。
患者はプラチナベース化学療法で進行したStageIIIB / IVのNSCLC。ニボルマブ(3mg/kg 2週間ごと)とドセタキセル(75mg / m2 3週間ごと)に1対1に割り付けられ、扁平上皮がん272例、非扁平上皮がんは582例、追跡期間は24.2ヵ月以上であった。
主な結果は結果のとおり。
・扁平上皮がんの2年OS率は、ニボルマブ23%(16~30%)に対し、ドセタキセル8%(4~13%)であった。
・非扁平上皮がんの2年OS率は、ニボルマブ29%(24~34%)に対しドセタキセルは16%(12~20%)であった。
・ニボルマブでは扁平上皮がんの27例中10例(37%)、非扁平上皮がんの56例中19例(34%)で2年後も奏効が持続したが、ドセタキセル群ではいずれの組織型でも奏効持続はみられなかった。
・ニボルマブのドセタキセルに対する相対的死亡リスク減少は、28%(HR:0.72、95%CI:0.62~0.84)であった。
・治療関連有害事象発現は、全Gradeでニボルマブ68%、ドセタキセル88%。Grade3/4でニボルマブ10%、ドセタキセル55%と、ニボルマブで少なかった。
(ケアネット 細田 雅之)