非喫煙者の非扁平上皮肺がん、遺伝的寄与が大

提供元:ケアネット

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公開日:2018/04/11

 

 肺がんの発症には環境的因子や遺伝的因子の影響が強いが、組織型別の遺伝的寄与は不明である。メリーランド大学のShamus R. Carr氏らが喫煙者と非喫煙者における組織型への寄与を調査したところ、非喫煙者の非扁平上皮がんの発症における遺伝的素質を支持する結果が得られた。Journal of thoracic oncology誌オンライン版2018年4月4日号に掲載。

 著者らは、喫煙者(1,751例)と非喫煙者(818例)における肺がんの組織型への遺伝的寄与を評価するために、州のがんレジストリの肺がん症例(5,408例)にリンクした、集団ベースのコンピューター化された家系図リソースを分析した。肺がん症例における有意な過剰の関連性を調べるために統計的手法を用いた。

 主な結果は以下のとおり。

・小細胞肺がんのサブセット(p=0.213)を除いて、分析したすべての肺がんの組織型によるサブグループで有意な過剰の関連性がみられた。
・肺がんの喫煙者および非喫煙者の組織型によるサブセットを検討すると、過剰な関連性は、非喫煙者の非小細胞肺がんでみられ(653例、p=0.026)、とくに、非喫煙者の非扁平上皮がんでみられた(561例、p=0.036)。
・非喫煙者の非扁平上皮がんの有意な過剰リスクを示した61家系が同定され、これらの高リスク家系の症例は女性のほうが多かった。

(ケアネット 金沢 浩子)