未治療のPD-L1高発現(TPS≧50%)の転移を有するNSCLC患者を対象にペムブロリズマブ(商品名:キイトルーダ)単独投与群と標準治療のプラチナベース化学療法群を比較したKEYNOTE-024試験の追跡結果が、Journal of Clinical Oncology誌に2019年1月8日付けで発表された。全生存期間(OS)結果の更新と共にクロスオーバーバイアス調整分析を含む忍容性解析も報告された。
KEYNOTE-024でのペムブロリズマブ群と化学療法群のOSハザード比は0.49
KEYNOTE-024は、国際無作為化オープンラベル第III相試験
・対象:転移を有する未治療のPD-L1高発現(TPS≧50%)NSCLC患者(305例)
・試験群:ペムブロリズマブ200mg 3週ごと(154例)
・対照群:治験担当医が選択したプラチナベース化学療法 4~6サイクル(151例)
・評価項目:[主要評価項目]無増悪生存期間(PFS)、[副次評価項目]OSなど
KEYNOTE-024の主な追跡結果は以下のとおり。
・追跡期間中央値は25.2ヵ月であった。
・OS中央値はペムブロリズマブ群の30.0ヵ月に対し、化学療法群は14.2ヵ月(HR:0.63、95%CI:0.48~NR)
・化学療法群の82例がペムブロリズマブにクロスオーバーしていた。
・simplified two-stage methodによりクロスオーバーバイアスを調整すると、ペムブロリズマブ群と化学療法群のOSハザード比は0.49(95%CI:0.34~0.69)であった。
・Grade3以上の治療関連有害事象はペムブロリズマブ群の31.2%、化学療法群の53.3%で発現した。
(ケアネット 細田 雅之)