うつ、不安、睡眠の質に対する「お笑い介入」~メタ解析 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2019/04/08 うつ病や不安症状の治療に対し、ネガティブな感情を減少させるための介入が求められており、お笑いやユーモアを用いた介入(お笑い介入)は、安全かつ便利で、患者と医療従事者との関係を良好に保つことが期待される介入方法である。成人のうつ病、不安および睡眠の質に対するお笑い介入の効果を定量化するため、中国・吉林大学のJinping Zhao氏らが検討を行った。Journal of Advanced Nursing誌オンライン版2019年3月18日号の報告。 ランダム化比較試験のメタ解析を実施し、2018年12月までの研究を各種データベース(PubMed、Embase、PsycINFO、Web of Science、Cochrane Central Register of Controlled Trials、Chinese National Knowledge Infrastructure、Weipu、Wanfang Data)より検索した。Cochrane Collaborationガイドラインに従って、メタ解析レビューを実施した。研究の選択、データ抽出、バイアスリスク(Cochrane Collaborationバイアスリスク評価ツール)の評価は、独立した2人のレビューアにより実施した。 主な結果は以下のとおり。 ・10研究より、814例が抽出された。 ・メタ解析では、お笑い介入が成人のうつ病、不安を有意に減少させ、睡眠の質を改善することが示唆された。 ・サブグループ解析では、長期的なお笑い介入は、うつ病患者により多くのベネフィットをもたらすことが示唆された。 著者らは「お笑い介入は、成人のうつ病や不安を軽減し、睡眠の質の改善に有効であることが明らかとなった。今後は、質の高いフォローアップ評価を行うために、さらなる研究が求められる」としている。 ■関連記事 「笑い」でうつ病診断が可能に これからのうつ病治療、どんな介入を行うべきか うつ病や不安症状に対する食事療法~メタ解析 (鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Zhao J, et al. J Adv Nurs. 2019 Mar 18. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 うつ病患者、入浴がうつ症状を軽減 医療一般(2017/05/17) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 米国、オピオイド使用障害への救急医によるブプレノルフィン処方増加/JAMA(2025/03/03) ALSへのσ1受容体作動薬pridopidineは有効か?/JAMA(2025/03/03) 肥満患者における鎮静下消化器内視鏡検査中の低酸素症発生に対する高流量式鼻カニュラ酸素化の有用性(解説:上村直実氏)(2025/03/03) 頭痛が自殺リスクに及ぼす影響(2025/03/03) コーヒーに入れても糖尿病リスクが上がらないものは? (2025/03/03) GLP-1受容体作動薬は目に悪影響を及ぼす?(2025/03/03) 尿を用いた遺伝子検査で進行性前立腺がんを高精度で検出(2025/03/03) 高齢者のコレステロール値の変動は脳の健康に関与(2025/03/03) [ あわせて読みたい ] 開発中の治療法最前線(2020/02/17) 希少疾病・難治性疾患特集 2020(2020/02/03) Dr.林の笑劇的救急問答15<上巻>(2020/01/15) 一発診断(2019/12/11) Dr.白石のLet's エコー 運動器編(2019/11/07) 毎日使える 街場の血液学(2019/10/09)