急性期統合失調症患者に対するブレクスピプラゾール切り替え療法

提供元:ケアネット

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公開日:2019/10/25

 

 他の抗精神病薬からブレクスピプラゾールへの切り替え時のクロスタイトレーションスケジュールの忍容性および有効性を評価するため、米国・ザッカーヒルサイド病院のChristoph U. Correll氏らは、ブレクスピプラゾール試験のデータを用いて比較検討を行った。CNS Spectrums誌2019年10月号の報告。

 対象の統合失調症患者は、1~4週間の非盲検期間中に、他の抗精神病薬からブレクスピプラゾールへクロスタイトレーションされ、その後、単盲検ブレクスピプラゾール治療試験に移行した。切り替え期間に応じて、対象患者を4群に分類した。中止率、治療により発生した有害事象(TEAE)、効果(PANSS)について、群間比較を行った。

 主な結果は以下のとおり。

・ブレクスピプラゾール治療を行った404例のうち、72%は切り替え期間が22~33日であった。
・効果不十分または有害事象による中止率は、いずれの切り替え期間においても低かった。
・8週間のブレクスピプラゾール治療へ切り替えが完了した292例における切り替え期間の内訳は、1~7日が2.4%、8~14日が6.5%、15~21日が11.0%、22~33日が80.1%であった。
・8週間のTEAE発生率は、22~33日で切り替えを行った群(44.4%)が他群(62.5~84.2%)よりも低かった。しかし、切り替え期間の短い群は症例数が少ないため本知見は制限される。
・各群において、PANSS合計スコアの改善が認められた。

 著者らは「ブレクスピプラゾールへの切り替えは、多くの患者において22~33日間かけて行われていた。患者のニーズに対する最適な切り替え方法を選択するうえで、短期切り替えに関する追加データが役立つと考えられる」としている。

(鷹野 敦夫)