チラブルチニブを中枢神経系原発リンパ腫の効能又は効果で発売/小野薬品

提供元:ケアネット

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公開日:2020/05/28

 

 小野薬品工業は、2020年5月25日、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬チラブルチニブ(商品名:ベレキシブル)について、「再発又は難治性の中枢神経系原発リンパ腫」の効能又は効果で国内発売した。

チラブルチニブは再発又は難治性のPCNSLの治療薬で初めて承認されたBTK阻害薬

 中枢神経系原発リンパ腫(PCNSL)は、初発時に病変が脳脊髄(眼を含む)に局在する悪性リンパ腫。PCNSL患者が呈する徴候および症状は病変部位により異なり、局所神経障害、神経精神症状、頭蓋内圧上昇に関連する症状、発作、眼症状、頭痛、運動困難、脳ニューロパチー、神経根障害などがある。現在、未治療 PCNSL 患者には高用量メトトレキサート療法を基盤とする薬物療法およびその後の全脳放射線療法が行われており、一部の患者集団で長期寛解するものの、多くの患者は再発に至る。また、既存の薬物療法が奏効しない難治性患者も存在する。再発又は難治性の PCNSL患者に対しては標準治療が確立されておらず、治療選択肢は限定的であり、新たな治療薬が望まれている。

 チラブルチニブは、標準治療が確立していない再発又は難治性のPCNSL患者の治療薬として、世界で初めて承認されたBTK阻害薬となる。

 製品概要
 製品名:ベレキシブル錠 80mg
 一般名:チラブルチニブ塩酸塩
 効能又は効果:再発又は難治性の中枢神経系原発リンパ腫
 用法及び用量:通常、成人にはチラブルチニブとして1日1回 480mgを空腹時に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
 薬価:5,067.40円/錠
 製造販売:小野薬品工業株式会社

(ケアネット 細田 雅之)