カプマチニブ、METエクソン14スキッピング陽性肺がんに国内承認/ノバルティス

提供元:ケアネット

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公開日:2020/07/03

 

 ノバルティス ファーマは、2020年 6月29日、MET遺伝子エクソン14スキッピング変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん(NSCLC)治療薬として、カプマチニブ(商品名:タブレクタ)に対する製造販売承認を取得したと発表。

 MET遺伝子エクソン14スキッピング(METex14)変異陽性の切除不能な進行・再発のNSCLCの予後は不良で、生命を脅かす重篤な疾患である一方、治療選択肢が非常に限られており、MET遺伝子を標的とした治療法の開発が望まれていた。MET遺伝子変異を有する患者はNSCLC患者数の約3~4%と報告されており、METex14変異陽性の切除不能な進行・再発のNSCLC患者数は日本国内では約3,000名程度と推定される。

 なお、METex14変異の検出には、カプマチニブのコンパニオン診断薬として中外製薬株式会社の「FoundationOne CDx がんゲノムプロファイル」が用いられる。

 今回の承認は、MET遺伝子増幅又はMETex14変異を有する切除不能な進行・再発のNSCLC患者を対象に、カプマチニブ(400mgx2/日 連日投与)の単剤投与を検討する国際共同第II相試験(GEOETRY mono-1試験)の結果に基づいている。

 カプマチニブは、米国では2019年9月に画期的治療薬指定、本年2月に優先審査品目指定、5月に承認を取得している。なお、本邦においてカプマチニブは2019年5月に「MET 遺伝子変異陽性のNSCLC」を予定される効能・効果として希少疾病用医薬品指定を受けている。

(ケアネット 細田 雅之)