免疫療法、胃/食道がんに有望な成績/ESMO2020

提供元:ケアネット

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公開日:2020/09/25

 

 欧州臨床腫瘍学会(ESMO Virtual Congress 2020)において、胃がん食道がんに対する免疫療法の有益性を示す新たなデータが報告された。欧州臨床腫瘍学会(ESMO)が、2020年9月21日に発表している。

CheckMate-649
 CheckMate-649試験は 、HER2陰性の進行胃・胃食道接合部がん、食道がん(すべて腺がん)の 1次治療において、ニボルマブ+化学療法と化学療法単独を比較した試験。結果、PD-L1陽性(CPS≧5)の患者において、ニボルマブ+化学療法 は全生存期間(OS)と無増悪生存期間(PFS)を改善した。

ATTRACTION-4
 ATTRACTION-4は、アジアの患者のみを対象にしたこと、 主要エンドポイントが全集団である点を除き、CheckMate 649試験に近い研究である。結果、ニボルマブ+化学療法の1次治療は複合評価項目の1つであるPFSを改善したが、OSの改善は確認されなかった。

KEYNOTE-590
 KEYNOTE-590は、食道扁平上皮がん、食道腺がん、またはSiewert1型胃・食道接合部腺がんの1次治療における化学療法+ペンブロリズマブの有用性を評価した試験。結果、ペムブロリズマブ+化学療法は、CPS≧10の食道扁平上皮がんのOSを改善し、全食道扁平上皮がん、CPS≧10の全集団、全試験集団ではPFSも改善した。

 当試験において、腺がん患者は少なく、腺がんのサブグループは探索的分析であるが、OS中央値は11.6ヵ月対9.9ヵ月(HR:0.74)、PFS中央値は6.3ヵ月対5.7ヵ月(HR:0.63)であった。 腺がんサブグループにおいても全集団と同じく、OSとPFSの改善が示された。

(ケアネット 細田 雅之)