小野薬品工業とブリストル マイヤーズ スクイブは、2020年9月25日、ニボルマブ(商品名:オプジーボ)とイピリムマブ(商品名:ヤーボイ)との併用療法について、「がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発の高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High:microsatellite instability-High)を有する結腸・直腸がん」への適応拡大に係る国内製造販売承認事項一部変更の承認を取得したと発表。
今回の承認は、フッ化ピリミジン系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法による治療中または治療後に病勢進行した、もしくは同治療法に忍容性がなかった進行・再発のMSI-Highまたはミスマッチ修復欠損(dMMR)を有する大腸がん患者を対象に、ブリストル マイヤーズ スクイブが実施した多施設共同非盲検第II相臨床試験(CheckMate-142試験)のニボルマブとイピリムマブの併用療法コホートによる結果に基づいている。同試験では、ニボルマブとイピリムマブの併用療法は、主要評価項目である治験担当医師の評価による奏効率(ORR)において有効性を示した。本試験におけるニボルマブとイピリムマブの併用療法の安全性プロファイルは、これまでに報告された臨床試験のものと一貫しており、新たな安全性シグナルは認められなかった。ニボルマブは、単剤療法でがん化学療法後に増悪した治癒切除不能な進行・再発のMSI-Highを有する結腸・直腸がんの効能又は効果で承認されているが、今回の承認によって、同効能又は効果に対して、ニボルマブとイピリムマブの併用療法でも使用が可能となった。
(ケアネット)