12月4日、厚生労働省は「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第4版」を公開した。
同手引きは診療の手引き検討委員会が中心となって作成され、第1版は3月17日に、第2版は5月18日に、第3版は9月4日に公表され、随時最新の内容に更新している。
今回の改訂では、日本産科婦人科学会の協力を得て、臨床像や院内感染対策の更新を図ったほか、検査法、薬物療法などに関する新しい知見や行政対応に関する情報を反映させている。
同委員会では「これまでと同様に医療現場で参考にされ、患者の診療ケアの一助となることを期待する」と述べている。
主な改訂点
【臨床像】
・「臨床像」の画像所見の紹介点数が重症度別に追加された
・「重症化のリスク因子」で妊婦が削除された
・「合併症」で「二次性細菌・真菌感染症」が追記された
・「症状の遷延(いわゆる後遺症)」で日本の知見が追記された
・「妊婦例の特徴」が1項目追記された
【症例定義・診断・届出】
・「抗原検査」の「各種検査の特徴」など図表が刷新された
・「インフルエンザとの鑑別」が1項目追記された
【薬物療法】
・「薬物療法」中の「その他の薬剤例」でアドレノメデュリン、イベルメクチン、バリシチニブが追記された
・同じく「薬物療法」中で「回復者血漿など」が1項目追記された
【院内感染対策】
・「死後のケア」中で「個別の場面における主な関係者」の表が追記された
(ケアネット 稲川 進)