非扁平上皮NSCLC、化学療法+ニボルマブ+ベバシズマブの1次治療、日本人集団の成績(ONO-4538-52/TASUKI-52)/日本臨床腫瘍学会

提供元:ケアネット

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公開日:2021/03/09

 

 非扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)の1次治療において、ニボルマブとプラチナ含有化学療法およびベバシズマブの併用とプラチナ含有化学療法およびベ バシズマブの併用を比較検討する第III相ONO-4538-52/TASUKI-52試験。第18回日本臨床腫瘍学会学術集会(JSMO Virtual2021)では、愛知県がんセンターの樋田 豊明氏が日本人のサブ解析結果を発表した。

・対象:未治療のStage IIIB/IVの非扁平上皮NSCLC患者(PD-L1発現問わず)
・試験群:ニボルマブ(360mg)+カルボプラチン+パクリタキセル+ベバシズマブ(3週間ごと6サイクル)→ニボルマブ+ベバシズマブ(ニボルマブ群)
・対象群:プラセボ+カルボプラチン+パクリタキセル+ベバシズマブ→プラセボ+ベバシズマブ(プラセボ群)
 ニボルマブ/プラセボ+ベバシズマブは、疾患進行または許容できない毒性発現まで継続
・評価項目:
[主要評価項目]独立放射線審査委員会(IRRC)評価の無増悪生存期間(PFS)
[副次評価項目 ]全生存期間(OS)、全奏効率(ORR)、安全性

 主な結果は以下のとおり。

・全体集団550例中日本人は371例で、ニボルマブ群188例、プラセボ群183例に無作為に割り付けられた。
・日本人集団の患者背景は全集団と同様であった。
・日本人集団のPFS中央値はニボルマブ群13.4ヵ月、プラセボ群8.2ヵ月、1年PFS率はニボルマブ群52.9%、プラセボ群33.2%と、ニボルマブ群で良好であった(HR:0.56、95%CI:0.42~0.74)。
・PD-L1発現レベル別のPFS HRは、PD-L1<1%では0.53、PD-L1 1~49%では0.75、PD-L1≧50 0.46と、PD-L1発現レベルを問わず、ニボルマブ群で良好であった。
・日本人集団のIRRC評価のORRは、ニボルマブ群65.4%、プラセボ群53.0%であった(OR:1.68、95%CI:1.11~25.8)。
・日本人集団の奏効期間は、ニボルマブ群12.2ヵ月、プラセボ群7.0ヵ月であった。
・日本人集団のOS中央値は未達成であった。
・日本人集団の治療関連有害事象はニボルマブ群99.5%(Grade3~4 83.9%)、プラセボ群100%(Grade3~4 84.2%)であった。

(ケアネット 細田 雅之)

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