レンバチニブ、胸腺がんに国内承認/エーザイ・MSD

提供元:ケアネット

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公開日:2021/03/31

 

 エーザイとMSDは、2021年3月23日、エーザイ創製のマルチキナーゼ阻害薬レンバチニブ(商品名:レンビマ)について、「切除不能な胸腺癌」の効能効果追加の承認を取得した。同剤は、日本における「切除不能な胸腺癌」に対する初めての承認薬剤となる。

 この承認は、国立がん研究センター中央病院を含む国内8施設で実施された非盲検単群多施設共同の医師主導治験(臨床第II相試験、REMORA試験)の結果に基づくもの。本試験では、少なくとも1レジメン以上のプラチナ製剤による前治療歴のある胸腺がん患者42例が登録され、レンバチニブ単剤の有効性・安全性が評価された。

 主要評価項目である奏効率(中央判定による評価)は38.1%(90%CI:25.6〜52.0)であり、信頼区間の下限値が事前に設定した統計的基準である閾値奏効率10%を超えたことから、本試験の主要評価項目が達成された。主な治療関連有害事象(上位3つ)は、高血圧(88.1%)、蛋白尿(71.4%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群(69.0%)であり、既承認の適応と同様の安全性プロファイルであった。

(ケアネット 細田 雅之)