イメグリミンが2型糖尿病治療の新薬として発売/大日本住友製薬・POXEL

提供元:ケアネット

印刷ボタン

公開日:2021/09/24

 

 POXEL社および提携先の大日本住友製薬 株式会社は、2型糖尿病を適応症とする治療薬イメグリミン塩酸塩(商品名:ツイミーグ錠 500mg)を2021年9月16日に発売した。

イメグリミンは2型糖尿病の治療パラダイムほぼすべての段階で候補となる可能性

 イメグリミンは、2型糖尿病を治療するための、独自の2つの作用機序を有するファーストインクラスの薬剤。単剤および他の血糖降下療法レジメンへの追加療法として承認されている。 両社が共同で実施した “TIMES”(Trials of IMeglimin for Efficacy and Safety)プログラムを含む多数の前臨床試験および臨床試験の良好な結果に基づいて、今年6月に厚生労働省から承認されたことを受け 、今回のイメグリミンの発売となった。

 TIMESプログラムは、1,100例以上の患者を対象にイメグリミンの有効性と安全性を検証した3つの第III相臨床試験から構成された。試験では主要評価項目および各目標値を達成し、イメグリミンの良好な安全性ならびに忍容性プロファイルを示した。

 イメグリミンは、新規の化学物質クラスであるテトラヒドロトリアジン系に分類された初めての化合物で、ミトコンドリアへの作用を介して、グルコース濃度依存的なインスリン分泌を促す膵作用と、肝臓・骨格筋での糖代謝を改善する膵外作用(糖新生抑制および糖取込み能改善)により血糖降下作用を示すと考えられている。

 イメグリミンの作用機序として、糖尿病によって引き起こされる細小血管・大血管障害の予防につながる血管内皮機能および拡張機能の改善作用を有する可能性があるほか、β細胞の生存と機能を保護する効果も期待されている。この特徴的な作用機序により、イメグリミンは、現在の糖尿病治療パラダイムのほぼすべての段階において、単剤または他の血糖降下剤との併用など、2型糖尿病治療の候補となる可能性が期待されている。

イメグリミンの概要
販売名:ツイミーグ錠 500mg
一般名:イメグリミン塩酸塩
規格・含量:1錠中イメグリミン塩酸塩 500mg
効能・効果:2型糖尿病
用法・用量:通常、成人にはイメグリミン塩酸塩として1回1,000mgを1日2回朝、夕に経口投与する
製造販売承認:2021年6月23日 
薬価収載:2021年8月12日 
発売日:2021年9月16日
薬価:34.40円
製造販売元:大日本住友製薬株式会社

(ケアネット 稲川 進)