日本イーライリリーは、2021年9月27日、セルペルカチニブ(製品名:レットヴィモ)について、厚生労働省より「RET融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」に対する治療薬として、製造販売承認を取得したと発表。
今回の承認は、国際共同第I/II相試験であるLIBRETTO-001試験に基づいたもの。
セルペルカチニブは、RET融合遺伝子陽性非小細胞肺がんに対して世界で初めて承認された、RETのキナーゼ活性を選択的に阻害する低分子チロシンキナーゼ阻害薬である。
RETの活性化は、RETのキナーゼドメインとパートナータンパク(CCDC6、KIF5B、NCOA4 等)の二量体化ドメインが融合することで、リガンドに依存せず恒常的にキナーゼが活性化した状態になる染色体再構成(RET融合遺伝子)により起こると考えられている。セルペルカチニブは、活性化されたRETを選択的に阻害することで、腫瘍の増殖を阻害すると考えられている。
(ケアネット 細田 雅之)