厚生労働省は12月16日、モデルナ社の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンについて用法・用量の追加を特例承認した(国内の申請者は武田薬品工業)。先行して承認されたファイザー製ワクチン同様、国内の18歳以上に対し、3回目のブースター接種(追加免疫)への使用が可能になる。ただし、追加接種では0.25mLと従来の半量になる(2回目までの初回免疫では0.5mL)。併せて、販売名が「モデルナ筋注」から「スパイクバックス筋注」に名称変更されることも周知された。
モデルナ製ワクチンが名称変更でスパイクバックス筋注に
国内における追加接種は、現在、2021年12月1日から22年9月30日までを接種可能時期としており、▽2回目接種を完了した日から、原則8ヵ月以上経過▽18歳以上▽日本国内での初回接種(1・2回目接種)またはそれに相当する接種を完了―のすべてを満たす人が対象となっている。しかし、現在拡大が懸念されているオミクロン株のリスクを考慮し、諸外国では接種間隔を短縮したり、18歳以下にも対象を拡大したりする動きがある。
<モデルナ製ワクチン添付文書情報> ※今回の主な追加・変更箇所を抜粋
3.3 製剤の性状
販売名:スパイクバックス筋注(旧販売名:COVID-19ワクチンモデルナ筋注)
6. 用法及び用量
初回免疫:1回0.5mLを2回、通常、4週間の間隔をおいて、筋肉内に接種する。
追加免疫:1回0.25mLを筋肉内に接種する。
7. 用法及び用量に関連する注意
7.2 追加免疫
7.2.1 接種対象者
18歳以上の者。SARS-CoV-2の流行状況や個々の背景因子等を踏まえ、ベネフィットとリスクを考慮し、追加免疫の要否を判断すること。
7.2.2 接種時期
通常、本剤2回目の接種から少なくとも6ヵ月経過した後に3回目の接種を行うことができる。
7.2.3 初回免疫として他のSARS-CoV-2ワクチンを接種した者に追加免疫として本剤0.25mLを接種した臨床試験は実施していない。
(ケアネット 鄭 優子)