Stage IV乳がんの原発巣切除、OS改善せず(EA2108)/JCO

提供元:ケアネット

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公開日:2022/01/19

 

 de novo Stage IV乳がんでは、原発巣切除が全生存期間(OS)を改善するとされているが、臨床試験では相反する結果が報告されている。今回、米国・Northwestern UniversityのSeema A. Khan氏らが実施したEA2108試験では、早期の原発巣切除により、局所制御の改善はみられたもののOSは改善せず、QOLには影響がなかったことが示された。Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2022年1月7日号に掲載。

 本研究では、4~8ヵ月間の全身療法で病勢進行のなかったde novo Stage IV乳がん患者を、局所療法(原発巣切除および放射線療法)群と全身療法継続群に無作為に割り付け、比較検討した。主要評価項目はOS、副次評価項目は局所制御とQOLとした。

 主な結果は以下のとおり。

・登録された390例のうち256例を無作為に全身療法継続群131例、局所療法群125例に割り付けた。
・3年OSは全身療法継続群67.9%、局所療法群68.4%で差はなかった(ハザード比:1.11、90%CI:0.82〜1.52、p=0.57)。
・OS中央値は全身療法継続群53.1ヵ月(95%CI:47.9~推定不能)、局所療法群54.9ヵ月(95%CI:46.7~推定不能)だった。
・局所の3年病勢進行率は局所療法群で低かった(16.3% vs.39.8%、p<0.001)。
・QOLは両群でほぼ同じだった。

(ケアネット 金沢 浩子)

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