女性と50歳未満、睡眠不足が夜間頻尿リスクに/ながはまスタディ

提供元:ケアネット

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公開日:2023/06/22

 

 夜間頻尿と睡眠不足の相互の関連を日本人コホートにおける5年間の縦断研究で調べたところ、夜間頻尿は男女とも睡眠不足発症に関連していたが、睡眠不足は女性と50歳未満でのみ夜間頻尿発症と関連していたことを、筑波大学の根来 宏光氏らが報告した。Scientific Reports誌2023年6月11日号に掲載。

 本研究では、ながはまスタディ(滋賀県長浜市における集団ベースの縦断的健康調査)の参加者8,076人(年齢中央値57歳、男性31.0%)を対象に、夜間頻尿と自己申告による睡眠不足の関連を横断的に評価した。また、5年後にそれぞれの新規発症例に対する因果関係を縦断的に分析した。

 主な結果は以下のとおり。

・睡眠不足および夜間頻尿の有病率はそれぞれ18.6%および15.5%だった。睡眠不足は夜間頻尿と関連(オッズ比[OR]:1.85、p<0.001)し、夜間頻尿は睡眠不足と関連(OR:1.90、p<0.001)していた。
・睡眠良好だった6,579人のうち、18.5%が睡眠不足を発症した。ベースラインでの夜間頻尿は睡眠不足の発症と正の相関があった(完全調整後、OR:1.49、p<0.001)。
・夜間頻尿ではなかった6,824人のうち、11.3%が夜間頻尿を発症した。ベースラインでの睡眠不足は夜間頻尿の発症と正の相関があった(OR:1.26、p=0.026)。男女別、年代別にみると、完全調整後に女性(OR:1.44、p=0.004)および50歳未満(OR:2.82、p<0.001)でのみ有意な相関がみられた。

(ケアネット 金沢 浩子)