日本糖尿病学会は、糖尿病診療で頻用されている『糖尿病治療ガイド』の2024年版を11月に発刊した。本書は、糖尿病診療の基本的な考え方から最新情報までをわかりやすくまとめ、専門医だけでなく非専門の内科医、他科の医師、医療スタッフなどにも、広く活用されている。今回の改訂では、GIP/GLP-1受容体作動薬の追加をはじめ、2024年10月現在の最新の内容にアップデートされている。
【主な改訂のポイント】
・「糖尿病診療ガイドライン2024」に準拠しつつ、診療上必要な専門家のコンセンサスも掲載。
・GIP/GLP-1受容体作動薬の追加など、最新の薬剤情報にアップデート。
・「2型糖尿病の薬物療法のアルゴリズム(第2版)」に基づいた経口薬療法および注射薬療法の解説。
・緩徐進行1型糖尿病の診断基準や糖尿病患者の脂質管理目標値、糖尿病性腎症の病期分類など、最新の基準・目標値の内容を反映。
※アドボカシー活動の進展による言葉の変更は、いまだ適切な基準がないため、全面的な変更は見送った。
編集委員会は序文で「日々進歩している糖尿病治療の理解に役立ち、毎日の診療に一層活用されることを願ってやまない」と期待を述べている。
(ケアネット 稲川 進)