AMLへのベネトクラクス、ex vivoの感受性が奏効と生存延長を予測/Blood

提供元:ケアネット

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公開日:2025/02/05

 

 急性骨髄性白血病(AML)、とくに再発/難治性AMLにおいて、ベネトクラクスが奏効する可能性が高い患者を特定することは難しい。今回、フィンランド・ヘルシンキ大学のSari Kytola氏らによる前向き多施設共同第II相試験(VenEx)において、ex vivoベネトクラクス感受性は治療反応性と強く相関し、生存期間延長を予測することが示され、再発/難治性AMLや2次性AMLでベネトクラクス+アザシチジン併用療法の対象となる患者選択に有益であることが示唆された。Blood誌2025年1月23日号に掲載。

 本試験では、未治療例(48例)、再発/難治性例(39例)、既治療の2次性AML例(17例)の計104例を対象とした。主要評価項目は、最初の3サイクルの間のex vivo感受性試験実施患者の完全寛解(CR)または不完全な血液学的回復を伴うCR(CRi)の割合、主な副次的評価項目はex vivo薬剤感受性、反応、生存率における関連とした。

 主な結果は以下のとおり。

・ベネトクラクスの感受性は104例中102例で評価され、結果はサンプル採取から3日(中央値)以内に得られた。
・未治療例では、ex vivo感受性例のCR/CRi割合は85%、全生存期間(OS)中央値は28.7ヵ月であったのに対し、ex vivo抵抗性例では5.5ヵ月であった(p=0.002)。
・再発/難治性例では、ex vivo感受性例のCR/CRi割合は62%、OS中央値9.7ヵ月であったのに対し、ex vivo抵抗性例では3.3ヵ月だった(p<0.001)。
・単変量および多変量解析において、ex vivoベネトクラクス感受性は良好な治療反応および生存の最も強い予測因子であった。

(ケアネット 金沢 浩子)